Critical Illness Polyneuropathy/Myopathy 診断

概念
敗血症と多臓器不全に伴って発症するaxonal motor-sensory polyneuropahty及び/あるいはmyopathyです。敗血症と多臓器不全、または全身性炎症反応症候群(SIRS)の患者における発症率は50-70%とも言われています。また、コルチコステロイド(corticosteroid)使用、神経筋遮断薬 (neuromuscular blocking agents, NMBAs)使用は危険因子と言われています。
症状
多くの場合、人呼吸器管理からの離脱困難や、鎮静から解除されても四肢麻痺が残存するなどの症状で発見されます。
CIP
脱力は遠位筋に優位で、感覚障害の合併もあります(沈静や意識障害のため評価が難しい場合もおおいですが、、、)。DTRは低下することがおおく、脳神経系の障害は少ないようです。
CIM
多くは近位筋有意の筋力低下で、頚部の筋力低下も時にあります。CKの上昇は50%の症例で認めるとも言われていますが、上昇していたとしても軽度です。CKの上昇がないかあっても、軽度なことが特徴です。
電気生理学的検査
CIP
軸索性運動感覚性ニューロパチーの所見です。つまりCMAP、SNAPの振幅低下を認めるが伝導速度の低下や伝導ブロックはみとめないのですが、CIMで見られるsynchronized dispersionの所見が混在してきますので、NCVの読みは難しいようです。
CIM
ミオパチーにもかかわらず、synchronized dispersionという変化をNCVで認めるため、CMAPが多くの場合低下し、さらにpositive phaseが目立たなくなることもよくあります。つまり脱随性末梢神経障害で見られるような、asynchronized dispersionでなく、すべての波形が一様に振幅の低下とdurationの延長を示します。今の所、muscle inexitabilityが低下が原因と考えられているようです。SNAPは保たれます。反復神経刺激は正常です。
針筋電図はshort-duration. low-amplitude MUP with early full or normal recruitment, with or without fibrillation potentials
病理学的検査
CIP
遠位軸索障害の所見で、炎症や一次性脱髄の所見は認めません。
CIM
Myosin thick filamentsの消失、低下が78%の症例で認められます。
鑑別診断
ICU入室前から存在した四肢麻痺なのか.その後に生じたのか判断が難しい場合があるが,高位頚髄損傷,筋萎縮性側索硬化症,ギラン・バレー症候群,重症筋無力症,有機リン中毒,ボツリヌス中毒,横紋筋融解症,他の原因のニューロパチーの鑑別が必要である。

Critical illness polyneuropahty (CIP)の特徴

1.敗血症や多臓器不全の状態に罹患している
2.四肢の脱力がある
3.心肺機能は改善しているが人工呼吸器の離脱が遅れている
4.ギランバレー、ビタミンB1欠乏、ポルフィリア、砒素やタリウム中毒、血管炎などの急性の末梢神経障害の原因となる疾患が除外される

Critical illness myopathy (CIM)の特徴

1.敗血症、コルチコステロイド(Corticosteroid)使用、神経筋遮断薬 (neuromuscular blocking agents, NMBAs)使用などがある
2.四肢の脱力がある
3.心肺機能は改善しているが人工呼吸器の離脱が遅れている
4.電気生理学的所見
 A.SNAPが保たれている(正常の80%以上)
 B.CMAPが数本の神経で低下している(正常の80%以下)
 C.反復神経刺激検査は正常
 D.針筋電図では、short-duration. low-amplitude MUP with early full or normal recruitment, with or without fibrillation potentials
 E.Demonstration of muscle inexitability with direct muscle stimulation techniques
5.筋生検で、myosin lossの所見

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