舞踏病(Chorea)、バリスム 診断

バリズム、舞踏運動、アテトーゼは区別が難しい場合も多く、責任病巣は基底核が中心ですので一括してhyperkinetic movement disordersといわれることもあります

舞踏運動(Chorea)

    非律動的な不随意運動で、短く、早く、手、手指の開閉、屈伸、回内・回外運動が起こります
    筋緊張は低下していて、軽度な場合には単に落ち着きがない様にも見えます
    随意運動や精神的緊張により増悪し、睡眠時には消失する傾向があります
    病巣、病態生理
    Hunchington病を例に挙げれば、尾状核の出力低下が、淡蒼球外節の出力が増大させ、続いて視床下核、淡蒼球内節・黒質網様体への抑制性出力が増大します。その結果、視床への抑制出力が低下し、視床からの出力が増大、大脳皮質からの出力が増大すると想定されています
    原因疾患
    妊娠舞踏病、Sydenham舞踏病、Hunchington病(AD遺伝)、有棘赤血球舞踏病、赤血球増多症、歯状核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、SCA17、neuronal ceroid lipofuscinoses、Extrapontine myelinolysis、尾状核や被殻の脳血管障害、もやもや病、薬剤性、老人性舞踏病、高血糖、低血糖、Wilson病、Hallervorden-Spatz病、CNSループス、抗リン脂質抗体症候群、CRMP-5抗体関連傍腫瘍性舞踏病、ライソゾーム病、副甲状腺機能異常、Hg中毒などなど

バリズム(Ballism)

    制御できない、投げるあるいは蹴るような激しい不随意運動で、筋緊張は低下します
    病巣、病態生理
    対側の視床下核(ルイ体)の限局性病変が有名ですが、線状体、淡蒼球、視床、深部頭頂葉の報告もあります
    視床下核が障害されると、興奮性入力が減少するため、淡蒼球内節と黒質網様部の活動が異常に低下し、視床腹側核群は強い持続的な抑制から開放されて、大脳皮質運動領域は基底核からのフィードバックがない状態で興奮性が異常に亢進し、バリズムが起こるとも言われています
    原因疾患
    上記部位の脳血管障害や、転移性腫瘍、膿瘍、結核腫、非ケトン性高浸透圧性高血糖症、PKC (paroxysmal kinesigenic dystonic choreoathetosis)、ギラン・バレー症候群、など

診断
上記鑑別診断に対する、血液学的、髄液検査は必須です

    脳MRI:基底核病変、視床下核病変、尾状核の萎縮の有無など
    脳波
    表面筋電図

Ballismのビデオ

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