セロトニン症候群 診断



NEJM review 2005:セロトニン症候群の総説です

病態
セロトニン症候群(serotonin syndrome)は脳内のセロトニン機能の異常亢進によって中枢神経系、自律神経系などの症状を呈する症候群で、MAOI、三環系抗うつ薬、SSRI、SNRIなどの薬物が原因となります。5-HT1A、5-HT2Aなどのセロトニン受容体の関与が示唆されています

主な症状
多くは薬剤投与開始から24時間以内に急速に発症するといわれています。発熱、筋緊張亢進、クローヌスなどのある程度重症化したときの症状は判断しやすいけれども、落ち着きのなさ、振戦などではじめる初期症状ではよく見逃されます。

    精神症状:静座不能、興奮、意識障害、せん妄、痙攣
    自律神経症状:散瞳、下痢、頻脈、高血圧、発汗、発熱(稀)
    神経・筋症状:振戦、クローヌス、腱反射亢進

診断基準

1. セロトニン系薬剤を過去5週間以内に内服している
2. 以下の5つの症状のどれかが当てはまる
 振戦と腱反射亢進
 自発的なクローヌス
 筋固縮と38℃以上の発熱及び眼球クローヌスか誘発性クローヌスのどちらか
 眼球クローヌスと興奮か発汗のどちらか
 誘発性クローヌスと興奮か発汗のどちらか

検査
セロトニン症候群を診断できる検査はありません。重要なのは病歴と症状です。
軽症例ではあまり検査異常は見られませんが、重症例は以下の検査異常が見られることがあります。
代謝性アシドーシス、腎不全、CK上昇、GOT/GPT上昇、DIC

セロトニン症候群に関連する薬剤

1.選択的セロトニン再取り込み阻害薬(selective serotonin reuptake inhibitor; SSRI)
2.抗うつ薬
3.モノアミン酸化酵素阻害薬(選択的MAO-B阻害薬(エフピー)など)
4.抗痙攣薬:デパケン(バルプロ酸)
5.鎮痛薬:フェンタニール、ペンタゾシンなど
6.制吐薬:オンダンセトロン(ゾフランなど)、グラニセトロン、メトクロプラミド(プリンペランなど)
7.片頭痛治療薬:スマトリプタン(イミグランなど)
8.食欲抑制薬:シブトラミン
など
神経内科医はエフピーを処方するときに気をつけてください。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください