ジストニア 診断

概要
ジストニアは, パーキンソン病やハンチントン舞踏病と同様に大脳基底核や視床、視床下核などに責任病巣があると考えられていて、姿勢異常や捻転, 不随意運動など, 重篤な運動障害を主徴します。ジストニアを特徴づける症候には、一般的に次の3 つが代表的です

    筋緊張亢進により硬直した姿勢異常(ジストニア姿勢)
    四肢や体幹の捻転を含む, 緩慢で持続的な不随意運動(ジストニア運動)
    目的運動の際に特定の筋群や広範な筋群に発現し, 目的運動を妨げるような不随意運動(動作性ジストニア)

このうち、動作性ジストニアは、特発性捻転ジストニアや職業性ジストニアの場合に特異的にみとめられて、特発性捻転ジストニアについては、DYT1 (early-onset primary dystonia) などの原因遺伝子が同定されていることから、少なくともその一部は遺伝性であると考えられているようです

ジストニアの原因による分類
特発性(1次性)ジストニア

    眼瞼れんしゅく、頚部ジストニアなど

症候性(2次性)ジストニア

    種々の遺伝性神経疾患
    パーキンソニズムに伴う
    脳血管障害、外傷
    薬剤性
    心因性など (pseudodystonia)

ジストニアの分布による分類

    局所ジストニア
    分節性ジストニア
    全身性ジストニア
    多発性局在ジストニア
    片側ジストニア

ジストニアの特徴
1. 定型性(stereotypy)
ジストニアの異常姿勢または運動パターンが、程度の差はあっても患者毎に一定で、変転しないという臨床特徴です。たとえば攣縮性斜頚の頭位偏倚が、 ときによって左回旋になったり右回旋になったりすることはありません。
2. 動作特異性(task specificity)
書痙や音楽家のジストニア (musician’s dystonia)のように、特定の動作や環境によってジストニアの症候が出現したり、増悪したりする現象です。
3. 感覚トリック(sensory trick)
攣縮性斜頚で手で頬を触れると症状が改善するなど、特定の感覚刺激によってジストニアが軽快、あるいは増悪する現象です。
4. オーバーフロー現象
ipsilateral overflow, contralateral overflow, mirror dystoniaなどの表現形がありますが、健常な部分の運動により他部位にジストニアが生じるなど、動作に関連のない筋が収縮してジストニアを呈する現象です。
5. 早朝効果 (morning benefit)
名前の通り、早朝に症状が軽いという現象です。
6. フリップフロップ現象(flip-flop phenomenon)
ジストニアの症候が, 何らかのきっかけで急に増悪あるいは軽快する現象です。
7. 共収縮(cocontraction)
ジストニアの筋緊張異常の本質は共収縮であると考えられています。互いに拮抗関係にある筋が同時に収縮する現象で、以下の4つに分けられます。

    運動を試みる間一貫して反対方向への収縮をみとめる例
    運動初期にのみ抵抗する例
    運動の途中から抵抗が始まる例
    運動の間不規則に拮抗筋の抵抗が生じる例:不随意運動が生じる

コメントを残す