病態
後天的に電位依存性Kチャネルに対する抗体(抗VGKC抗体)が産生され、これにより中枢神経、末梢神経、自律神経の過興奮がおこる疾患です
症状
- 不随意運動:neuromyotonia、睡眠時も持続するmyokimia、、運動により増強する有痛性筋痙攣・筋硬直、pseudomyotonia、
自律神経症状:発汗過多、唾液・涙分泌過多、膀胱直腸障害、不整脈(期外収縮、QT延長)
精神症状:重度の不眠、幻覚、せん妄、人格変化、痴呆、痙攣
体重減少
軽度の不眠、不安、抑うつはIssacs症候群でもみられるのですが、それ以上の精神症状を伴った場合はMorvan症候群とするようです。
神経学的には四肢の筋硬直、grip myotonia, 筋硬直に起因する歩行障害が見られるのですが、ミオトニア疾患と異なり、percussion myotoniaは認められないことが特徴です
検査所見
- 血清抗VGKC抗体陽性
髄液oligoclonal band陽性
筋電図にてmyokimic discharge、neuromyotonic discharge、
神経伝導速度にてCMAPあるいはF波に引き続く低振幅反復性筋電図(反復放電stimulus induced repetitive discharge(SIRD))
終夜脳波にてnon-REM sleep、徐波が検出されない
sural nerve生検・筋生検は大部分は正常、brain cutting は特異所見なし
他の自己免疫疾患検索:重症筋無力症や橋本病など
胸部CT:胸腺腫や肺癌検索
抗VGKC抗体の作用機序
病変部位としては通常の神経ブロックでは症状や筋電図所見に著効は見られず、神経筋遮断薬で消失することより、神経終末付近で神経の興奮性が上昇していると考えられています
抗体が直接チャネル機能そのものに影響を及ぼすのではなく、チャネル蛋白合成の抑制などチャネル密度の低下させることで作用します
- 異所性発火部位:末梢神経終末部と近位部にあり、症例によりどちらかが優位性を持つ。
中枢神経症状の出現機序:?抗体の直接作用、?末梢の抗体作用で内分泌的な異常が起こり、中枢に作用する
