脳底動脈閉塞症(BAO) 治療

脳幹が広範囲に梗塞に陥る病態ですので、再開通させない限りは死亡率も予後も非常に悪いことが特徴です。そのため、脳幹出血のリスクはあるのものの、一般的な脳梗塞のrt-PA療法よりはtherapeutic time windowは広くとっても良いと思います。
また、椎骨動脈解離が進展、あるいは解離部からの塞栓により脳底動脈が閉塞することがあります。この場合、血栓溶解療法はSAHなどの出血の危険性は高めるのですが、やはり再開通を目的に、選択的血栓溶解療法を選択するのが望ましいと信じています。経静脈投与よりは、血栓溶解薬の必要量が減ると考えます。
ただし、初発症状から治療開始までの時間、椎骨動脈解離に伴うBAO、脳底動脈解離の場合の治療法に関しては、確立されたデータは皆無です。

治療法
発症6時間以内であれば

    選択的血栓溶解療法
    rt-PAの経静脈投与

のどちらかを行いますが、rt-PAの経静脈投与(intravenous thrombolysis)と選択的血栓溶解療法(intra-arterial thrombolysis)において再灌流率には有意差(53% vs 65%)を認めるるものの、生存率(50% vs 45%)と死亡および要介助(77.6% vs 75.6%)では有意差を認めなかったという報告もあり、どちらを選ぶべきか悩ましいですが、基本的には選択的血栓溶解療法の方が予後がよい印象があります
さらに、経動脈的な選択的血栓溶解による再灌流の成否には年齢と閉塞機転が関与していて、年齢が若い場合と塞栓による梗塞の場合、発症6時間以内の治療開始の場合は、再灌流の確率が高く予後がよくなるようです

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