根本的な治療はないため、対症療法が中心となります
一方で、基礎研究では抗結核薬のリファンピシン(RFP)がGCIの蓄積を抑制する作用が報告されましたが、実際の症例に投与しても治療効果は高くありません。後は、間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell)の経静脈的投与が、信じられないことに症状を改善させたとの報告も韓国から出ています[ref]。
薬物療法
- 小脳症状:セレジスト内服やヒルトニン静注
パーキンソン症状:レボドパ(ネオドパストンなど)などの抗パーキンソン病薬
自律神経症状:起立性低血圧、排尿障害などの自律神経障害に対する治療。食後性低血圧の合併も多いですが、食前にドプス内服、カフェイン摂取、α-グルコシダーゼ阻害薬などで対応します
対症療法
リハビリテーションによる歩行訓練など
声帯外転麻痺
高度の上気道狭窄/閉塞をきたしている場合、通常の気道確保やアンビューバッグ等を使用した人工呼吸では充分な換気が得られず、気管内挿管を要することが多い印象があります。
また挿管困難となることも多く、その場合は緊急気管切開を行います。
しかし、このような急性の呼吸障害をきたす前に喉頭ファイバーで上気道の狭窄度を評価しておくことが重要かもしれません。
声帯外転麻痺の重症度を判定しておき、「『覚醒時に声帯外転制限を認め、睡眠時に前部かつ後部の声門がスリット状の狭窄を呈した状態』以上で、終夜SpO2モニタリングでSpO2が90%未満となる時間が20%以上」となった時点でNPPVや気管切開を考慮する、との方針の提唱もあります。
floppy epiglottis(喉頭軟化症)
CPAP禁忌。部分的喉頭蓋切除など、耳鼻科による外科的治療を考慮します。
睡眠時無呼吸
Nasal CPAP(NPPV)など
以下の記述の元情報を教えて頂けますと助かります。
「間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cell)の経静脈的投与が、信じられないことに症状を改善させたとの報告も韓国から出ています。」
例えば、以下の報告になります。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22829267