甲状腺機能亢進症
チウラジール
チウラジール(PTU)は時に血清のANCA抗体を産生し、血管炎を引き起こすこともあります。その場合、無機ヨード、アイソトープなどの治療に切り替え、それでも血管炎症状が残存する場合には、ステロイドを中心とした治療が必要となります。
チウラジールによるANCA関連血管炎の特徴
- ANCA陽性化の頻度:内服患者の4-32%に見られる
内服期間7-11ヶ月(数年単位の報告あり)
ほとんどがP-ANCA(C-ANCAは陰性、あるいは弱陽性)
血管炎症状を伴わないseropositive例が多い
内服中止後,数ヶ月単位で自然に陰性化する
しかし、ANCA高力価例(≧100)では,血管炎症状を来たすことがあり,治療後もANCA低力価が遷延することが多い