決まった治療法がなく、リハビリテーションが中心となりますが、脊髄梗塞以外の脊髄炎などの疾患の鑑別、及び脊髄梗塞の原因検索及び原因疾患の治療が重要です
脊髄炎などTreatableな疾患が本当に存在しないかどうかはしっかり検討しましょう
1.抗血栓療法
抗血小板療法、抗凝固療法共に治療効果を証明した研究はありません。しかし、アテローム硬化が原因と考えられる場合には、抗血小板薬の投与をしてもよいと思われます
2.リハビリテーション
運動機能回復のため最も重要で、かつ肺塞栓の予防にもなります。時間をかけて徐々にADLが上アップする症例も多くあります
3.原因疾患の治療
動脈解離、血管炎、梅毒、凝固機能異常などなどアテローム硬化以外の治療可能な原因疾患が存在すれば、その治療を行います
4.その他
浮腫の強い例では、ステロイド、ラジカット、グリセオールなどの投与が経験的に行われることもありますが、有効性は証明されていません
5.合併症予防
- 肺塞栓
膀胱直腸障害に伴う尿路感染症
褥創
呼吸機能低下による肺炎や気管支炎