概念
プリオン病とは、ヒトおよび動物における伝播性のある異常プリオン蛋白(PrPsc)が、主に脳に蓄積して、海綿状変化を生じる、人獣共通の致死性感染症の総称です。
病理学的には、脳の神経細胞脱落、海綿状変化、グリア細胞の増加と異常なアミロイド蛋白の蓄積が特徴といわれています。
分類
ヒトのプリオン病は以下のように分類されます
特発性プリオン病
- 孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(sCJD)
感染性プリオン病
-
クールー
医原性CJD(硬膜移植後CJDなど)
変異型CJD(vCJD)[MM2B]
遺伝性プリオン病
- 家族性CJD
Gerstmann-Straussler-Scheinker病(GSS)
家族性致死性不眠症(FFI)
最も頻度の高い、孤発性プリオン病の病型は、プリオン蛋白遺伝子多型とプリオン蛋白の2タイプを合わせて6型に分けられますが、臨床病型は以下のような特徴に分類されます
しかしプリオン蛋白の2タイプは、脳組織が必要ですので多くの場合、剖検しない限り判明しません
| 遺伝子型と蛋白型 | MM1 | MM2 | MV1 | MV2 | VV1 | VV2 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 病型 | 古典型 | 皮質型/視床型 | 古典型 | 失調型 | 痴呆型 | 失調型 |
| PrPsc沈着タイプ | シナプス型 | シナプス型 | シナプス型 | シナプス型/プラーク型 | シナプス型 | シナプス型/プラーク型 |
| ミオクローヌス | + | ー | + | + | ー | + |
| 脳波上PSD | + | ー | + | まれ | ー | まれ |
| 14-3-3蛋白 | + | + | + | まれ | + | + |
| 進行速度 | 亜急性 | 緩徐 | 亜急性 | 緩徐 | 緩徐 | 亜急性 |
| 発症年齢 | 60歳代 | 60歳代 | 60歳代 | 60歳代 | 20歳代 | 60歳代 |
| 頻度 | 70% | 2% | 2% | 1% | 16% |

