プリオン病(CJDなど) 分類

1. CJD研究班
2. プリオン病と遅発性ウイルス感染症:最も良くまとまっている教科書です

概念
プリオン病とは、ヒトおよび動物における伝播性のある異常プリオン蛋白(PrPsc)が、主に脳に蓄積して、海綿状変化を生じる、人獣共通の致死性感染症の総称です。
病理学的には、脳の神経細胞脱落、海綿状変化、グリア細胞の増加と異常なアミロイド蛋白の蓄積が特徴といわれています。

検査

血液検査:HSVや橋本病、悪性腫瘍の有無などの鑑別のため
髄液検査:14-3-3, Tau蛋白、NSEなどの測定
異常プリオン蛋白遺伝子解析:codon 129とcodon 219の遺伝子多型の解析Real-time QUIC法:通常方法では検出できない微量のPrPscを検出可能なレベルまで増幅する方法です。長崎大学に依頼
脳波:下図。てんかんを伴うことはありそうで、ありません。
脳MRI:大脳皮質、基底核のDWI高信号を認めますが、稀なタイプとして視床や小脳に異常信号を認める病型もあります。もう少し細かく記載すると、
大脳皮質はリボン状高信号、線条体は前方優位、腫脹は伴いません。また、辺縁系や中心前回は避ける傾向にあります。
MM2皮質型では大脳皮質に高信号を認めますが、視床型では大脳皮質に異常信号を認めません
遺伝性CJDでは、M232R変異(アジアのみ報告)による急速進行型は孤発性CJDと同様の経過ですが、緩徐進行型ではミオクローヌスが目立たずDWIでの両側視床内側の高信号が特徴で、V180I変異(日本の遺伝性CJDの40%)では大脳皮質病変は認めますが後頭葉後方や中心溝付近の信号変化が目立ちません。
P102L変異によるGSSでは初期にDWIで異常信号を認めないことが多い様です。
遺伝子検査:遺伝性CJDやGSSの診断のため

分類
ヒトのプリオン病は以下のように分類されます
特発性プリオン病
孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(sCJD):MM2MV2VV2
孤発性致死性不眠症 [MM2-Thalamus]
感染性プリオン病
クールー
医原性CJD(硬膜移植後CJD、成長ホルモンなど)
変異型CJD(variant CJD)
遺伝性プリオン病
家族性CJD
Gerstmann-Straussler-Scheinker病(GSS)
家族性致死性不眠症(FFI)

最も頻度の高い、孤発性プリオン病の病型は、プリオン蛋白遺伝子多型とプリオン蛋白の2タイプを合わせて6型に分けられますが、臨床病型は以下のような特徴に分類されます
本邦の頻度としては、ほとんどがMM>>>MV>VVでMM型が9割を占めますし、中でもMM1が大部分です
しかしプリオン蛋白の2タイプ(例えばMM1なのかMM2なのか)は、脳組織が必要ですので多くの場合、剖検しない限り判明しません。

遺伝子型と蛋白型 MM1 MM2 MV1 MV2 VV1 VV2
病型 古典型 皮質型/視床型 古典型 失調型 痴呆型 失調型
PrPsc沈着タイプ シナプス型 シナプス型 シナプス型 シナプス型/プラーク型 シナプス型 シナプス型/プラーク型
ミオクローヌス   +    ー   +    +  ー   +
脳波上PSD   +    ー   +   まれ  ー  まれ
14-3-3蛋白   +   +   +   まれ   +   +
進行速度  亜急性 緩徐 亜急性 緩徐 緩徐 亜急性
発症年齢 60歳代 60歳代 60歳代 60歳代 20歳代 60歳代
頻度 70% 2% 2% 1% 16%

典型的な周期性同期性放電(PSD)
psd 脳波

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