下記の診断基準はCIDPの亜型を含まず、新たな診断基準をつくる試みがなされています。また、下記の診断基準は電気生理学的所見が評価の中心ですが、どうしても他の疾患も含まれてしまいがちです、POEMS症候群などなど注意深く鑑別を行ってください
検査
初発の場合、診断は決して簡単ではありませんし、他の疾患の除外も重要です
- 髄液:髄液蛋白の著増、細胞数は増加しない
電気生理学的検査:下記の診断基準を参考、CB検索に適宜SEP、MEPも
血液検査:免疫グロブリン増加の有無を確認、VEGFはPOEMS症候群の鑑別(これらの鑑別には、適宜骨シンチやPETも)
造影脊髄MRI:馬尾、神経根、神経叢の造影効果
CIDP の診断基準
I. 臨床(Clinical)
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A. 必須項目(Mandatory)
1. 2 カ月以上にわたって進行する2肢以上の、末梢神経障害による進行性または再発性の運動感覚障害(稀に運動のみ、または感覚のみの障害)
2. 腱反射低下、消失(通常は四肢すべて)
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B. 支持項目(Supportive)
1. 大径線維障害による感覚低下が小径線維障害による感覚低下より強い。
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C. 除外項目(Exclusion)
1. 手または足の断節(mutilation:離断性損傷)、色素性網膜炎、魚鱗癬、同様の末梢神経障害を起こす薬物または毒物曝露歴、遺伝性末梢神経障害の家族歴
2. 感覚レベル(sensory level)の存在
3. 明らかな活約筋障害(sphincter disturbance)
II. 生理検査所見(physiologic studies)
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A. 必須項目(Mandatory)
神経近位部を含む神経伝導検査で、主病態が脱髄であることを示す次の4 項目のうち3項目を満たす。
1. 2 本以上の運動神経で伝導速度の低下
2. 次のいずれかの運動神経に不完全伝導ブロックまたは異常な時間的分散:腓骨神経の足首と腓骨頭の間、正中神経の手首と肘の間、尺骨神経の手首と肘下の間
<不完全伝導ブロック(partial conduction block)を支持する基準>
遠位?近位間で持続時間延長<15%、かつ陰性部分の面積または頂点間振幅の減少>20%
<異常な時間的分散(abnormal temporal dispersion)および伝導ブロックの可能性(possible conduction block)の基準>
遠位?近位間で持続時間延長>15%、かつ陰性部分の面積または頂点間振幅の減少>20%。なお、これらの基準は正常者の所見に基づいて不完全伝導ブロックを示唆するにすぎない。確認のために刺激点間距離を短くして記録、または個々の運動単位電位を記録する必要がある。
3. 2 本以上の運動神経で遠位潜時の延長:
a. 振幅が正常下限値の>80%の時、正常上限値の>125%
b. 振幅が正常下限値の<80%の時、正常上限値の>150%
4. 2 本以上の運動神経で、F 波の欠如または最短潜時の延長(10?15 回の刺激で):
a. 振幅が正常下限値の>80%の時、正常上限値の>120%
b. 振幅が正常下限値の<80%の時、正常上限値の>150%
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B. 支持項目(Supportive)
1. 感覚神経伝導速度が正常下限値の<80%
2. H 波の欠如
III. 病理所見(Pathologic features)
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A. 必須項目(Mandatory)
1. 神経生検で明らかな脱髄(demyelination)と再髄鞘化(remyelination)の所見がある
2. 電子顕微鏡による脱髄所見(5本以上の神経線維)、あるいはときほぐし標本による脱髄所見(50 本のうち、少なくとも4 髄節間にわたる脱髄/再髄鞘化が12%以上)
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B. 支持項目(Supportive)
1. 神経周膜下または神経内鞘の浮腫
2. 単核球浸潤
3. “onion bulb”形成
4. 神経線維束による脱髄の程度の著しいばらつき
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C. 除外項目(Exclusion)
1. 血管炎、ニューロフィラメントによる軸索腫大、アミロイド沈着、Schwann 細胞またはマクロファージ内の細胞質内封入体(副腎白質ジストロフィー、metachromatic leukodystrophy、globoid cell leukodystrophy を示唆)、その他の特異的な病理所見
IV. 脳脊髄液所見(CSF studies)
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A. 必須項目(Mandatory)
1. 細胞数<10/mm3(血清HIV 陰性の時)、<50/mm3(血清HIV 陽性の時)
2. 梅毒反応(VDRL)陰性
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B. 支持項目(Supportive)
1. 蛋白増加
研究目的のための診断基準
DEFINITE:臨床A とC、生理検査所見A、病理所見A とC、および脳脊髄液所見A
PROBABLE:臨床A とC、生理検査所見A、および脳脊髄液所見A
POSSIBLE:臨床A とC、および生理検査所見A
検査所見(Laboratory studies)
検査所見の結果に基づいて上記の基準を満たした患者は以下にあげるグループに分類される。
望ましい検査:末血、血沈、一般生化学検査、creatine kinase、抗核抗体、甲状腺機能、血清および尿中免疫グロブリン(immunofixation electrophoresis または免疫電気泳動をむ)、HIV および肝炎の血清検査
症状に応じて必要な検査:フィタン酸、長鎖脂肪酸、ポルフィリン、尿中重金属、α リポ蛋白、βリポ蛋白、耐糖能検査、中枢神経系画像検査、リンパ節または骨髄生検
検査所見に基づく分類
A. 特発性CIDP(Idiopathic CIDP):併発疾患なし
B. CIDP に併在する疾患(臨床検査または他の臨床所見による)
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1. 全身性エリテマトーデス
2. HIV 感染症
3. monoclonal or biclonal gammopathy
(マクログロブリン血症、POEMS 症候群、骨硬化性骨髄腫)
4. Castleman 病
5. monoclonal gammopathies of undetermined significance
6. 糖尿病
7. 中枢神経系脱髄疾患

CIDPに見られたconduction block (CB;伝導ブロック):ここでは、肘上部と腋窩の間にブロックがあります
