ハンチントン病 診断

10月 1st 2009 01:12 pm

概念
簡単に言えば、舞踏運動及び認知機能障害(知的障害)を来す、常染色体優性遺伝性疾患です
脳画像では尾状核の萎縮が特徴的です

頻度
日本では10万人に0.4人程度。浸透率は50%程度です

症状

    舞踏運動(Chorea):顔面、四肢、体幹
    精神症状:性格変化、易刺激性、抑鬱、知能低下、時に自殺企図
    若年発症の筋強直型:Westphal型では寡動、振戦、固縮などが出現することもあります

検査

    脳画像:尾状核の萎縮
    遺伝子検査:Huntingtin遺伝子(IT15遺伝子)(4p16.3) CAGリピート延長

鑑別診断
成年期に舞踏運動と知的障害を呈して、脳MRIにて尾錠核の萎縮があり、常染色体優性遺伝を示す家族歴があればこの疾患を疑うことは難しいことではありません
舞踏運動を呈する疾患の鑑別として以下のような疾患があります

    L-dopa誘発ジスキネジア
    SLE
    線条体の脳血管障害
    高血糖状態
    有棘赤血球舞踏病

本邦で多いDRPLAは、遺伝形式や成人発症で舞踏運動と痴呆を呈することが共通するのですが、ハンチントン病では明らかな小脳運動性失調やてんかん発作を伴うことが多いなどの点で臨床的に鑑別できます。
父親が中間アレルをもっている場合や、親が発病前になくなっているときには家族歴が明らかでないこともあります。最終診断ではDNAを用いてハンチントン病遺伝子のCAGリピート数の増加を確認することが重要です

Huntingtin遺伝子の特徴
ハンチントン病の原因として同定された蛋白Huntingtinをコードする遺伝子は、最初のエクソン内にあるCAGリピート数が、正常者の35回以下に対して患者では36回以上となっています。
リピート数が40回以上では確実に発病するのですが、36〜39回では浸透率が低下して、必ずしも発病するとは限りません。
中間アレルと言われるリピート数が30〜35回のアレルを父親が持つ場合には、子供への伝達の際にリピート数が増加し疾患アレルとなり、子供が孤発性HDとなることがあります

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