チックについて
瞬間的な不随意運動で、同じ運動が不規則な間隔で繰り返され、一見「くせ」の用に見えます
顔面、首、肩に出現することが多く、睡眠中には消失し、正常運動を妨げないという特徴があります
臨床的には、単純運動チックと複雑運動チックに分けられます
疫学
2-15歳で発症、3:1で男性に多く、85%に家族歴を認めます
症状
-
運動性チック
言語性チック
突発的な無意味語(vocal tic)
coprolalia
反復言語(palilalia)
ICD-10による「音声と多様性運動との混合性チック障害(ド・ラ・トゥレット症候群)」の診断基準
- A.多様性の運動チックと1つ以上の音声チックが、障害の期間
中のある時期に存在したことがあるが、同時に存在するものとは
限らない。
B.チック症状の頻度は、1年以上にわたってほとんど毎日、1
日に多数回でなければならない。しかも、その罹病している1年
間において、2か月以上続く寛解期がない。
C.発症は21歳以前である。
DSM-?による「トゥレット障害」の診断基準
- A.多様性の運動チックと1つあるいはそれ以上の音声チックが
疾患の経過中のある時期に存在したことがあるが、同時に存在す
るものとは限らない(チックとは、突然で、急速な、反復する、
非律動的で常同的な運動あるいは音声である)。
B.チックは、1年間以上にわたってほとんど毎日あるいは間を
おいて、1日に何回も(通常はまとまって)起こり、この期間に
おいて3か月以上続く寛解期はない。
C.障害によって、著しい苦痛あるいは、社会的、職業的または
その他の重要な機能における重大な障害が引き起こされる。
D.発症は18歳以前である。
E.障害は、物質(例えば、中枢刺激薬)や全般的な医学的状態
(例えば、ハンチントン舞踏病やウイルス感染後脳炎)の直接的
な生理的結果によるものではない。