この疾患は診断さえできれば、あるいは浮腫や胸水、末梢神経障害、外眼筋麻痺、認知機能異常などから疑いさえすれば診断、治療は簡単です。軽度のWernicke-Korsakoff脳症は外眼筋麻痺から、Fisher症候群との鑑別、ビタミンB1欠乏性末梢神経障害は時に急性の経過を取ることがあることからGuillain-Barre症候群との鑑別が必要なこともあります。ビタミンB群の測定用採血を行ったらすかさずビタミンB1を投与しましょう。つまり確定診断はつかなくとも可及的早期にビタミンB1の投与をすることが最も重要です。
1. ビタミンB1補充
ビタミンB1 100mg:1日1回静注 (1-2週間静注したら内服へ)
2. ビタミンB1低下の原因検索とその治療
3. 末梢神経障害に対する対症療法
4. リハビリテーション
ちなみにB1を多く含む食品は以下の通りです。内服治療中には特に食事から摂取しなくても問題ないですが、、、
酵母
肉類
胚芽(米ぬかなど)
豆類
全穀パン
牛乳
緑黄色野菜