ベル麻痺 診断

疫学
発病率:20-30人/10万人、性差なし、発症年齢40歳代にピーク(10歳以下は少ない)、多くの例が完全回復する

病因
いまのところ、HSV-1の再活性化という仮説が指示されています。

症状
もちろん、片側の末梢性顔面神経麻痺により以下の症状が出現します。中枢性の顔面神経麻痺と比べて、末梢性の方が症状が強く、またやはり額のしわ寄せにより麻痺側のしわが寄らなければ末梢性と判断することが多いと思います(中枢性は額のしわの左右差がない)。

    眼輪筋麻痺:眼が閉じれないためが瞼裂が空く、Bell現象が見られるなど。ひどい場合は乾燥性結膜炎となり眼球結膜の充血、兎眼が生じます。
    口輪筋麻痺:麻痺側の口が閉じれないため、鼻唇溝が浅く、口角が下がり、特に液体が口角からもれます。
    アブミ骨筋麻痺:聴覚が過敏になり、音が大きく聞こえます。
    涙腺、唾液腺の分泌低下:中枢性の顔面神経麻痺ではこの中間神経の麻痺は見られません。
    味覚障害:舌前2/3で障害され、中枢性の顔面神経麻痺ではこの中間神経の麻痺は見られません。
    遅発性の症状:異所性再生により病的共同運動により、食事の再に涙が出たり、まばたきをすると口角も不随意に動いてしまうなどの症状がでることがあります。また、麻痺側顔面に不随意な筋痙攣が起こることもあります。

検査
顔面神経麻痺の存在は、臨床症状から明らかだと思いますが顔面神経伝道検査、Blink reflexで証明、あるいは中枢性と末梢性の鑑別が可能です。
他疾患の鑑別のため、必要なら、血液検査や脳MRIを行います。

鑑別診断
顔面神経麻痺ですが、同様な症状をきたすRamsay Hunt症候群(VZVによる)、Sjogren症候群、Guillain-Barre症候群、アミロイドーシス、サルコイドーシス、ライム病、内耳や乳様突起の感染や炎症、腫瘍の浸潤、小脳橋部の病変、肉芽腫性疾患、外傷、糖尿病などなどの鑑別が必要です。多発性硬化症などによる脳幹部の病変でも、核性あるいは核下性の末梢神経障害を起こすことがあります。
このうち、両側の顔面神経麻痺はサルコイドーシス、ライム病、Guillain-Barre症候群(亜型も含む)でよく出現します。
ヒントは、鑑別疾患に上記疾患は経過がベル麻痺に比べてゆっくりであることと、その他の神経症状の有無であると思います。

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