直接トロンビン阻害薬(プラザキサ) 治療

参照>Xa阻害薬

特性
凝固カスケードのIIaを阻害します。
非弁膜症性心房細動患者の脳卒中及び全身塞栓症の発症抑制において、ワーファリンと同等の効果が認められ、特に低容量投与では、出血の副作用も少ないことが証明されています。
VitKを介さず直接トロンビンを阻害するため、納豆の摂取も可能です。

注意点

    機械弁置換患者に対するダビガトラン投与はほぼ禁忌ですので、ワルファリンを使用して下さい
    高齢者や腎機能障害症例では消化管出血をはじめとした重篤な出血が報告されていますので、投与前に必ずCcrを測定し、さらにあまりに高齢者は投与禁忌と考えてもよいと思われます。
    さらに、ワーファリンと異なり効果発現は非常に早いため、脳塞栓症の再発予防時にワルファリンのように見切り発車で投与を開始すると、頭蓋内出血が起こりやすいと考えられます。ワーファリンよりも投与タイミングを遅らせてください。

プラザキサ投与法

    1. 通常容量
    300mg/日内服(朝75mgカプセル 2錠、夕75mgカプセル 2錠)
    2. 低容量を考慮した場合
    220mg/日(朝110mgカプセル 1錠、夕110mgカプセル 1錠)
    以下の場合に低容量を考慮する
     I. ダビガトランの血中濃度が上昇するおそれがある患者
     中等度の腎障害(クレアチニンクリアランス 30-50mL/min)のある患者
     P糖蛋白阻害剤(経口剤)を併用している患者
     II. 出血の危険性が高いと判断される患者
     70歳以上の患者
     消化管出血の既往を有する患者等

薬剤の変更

    1. プラザキサからヘパリンへの切り替え
    プラザキサ最終投与から12時間後にヘパリン投与を開始する
    2. ヘパリン持続静注からプラザキサへの切り替え
    持続静注中止と同時にプラザキサ投与開始
    3. ワーファリンからプラザキサへの切り替え
    INR<2.0: 当日にそのままプラザキサ投与開始 INR>2.0: INR<2.0未満を確認後にプラザキサ投与開始

侵襲的手技時におけるプラザキサ投与中止期間


プラザキサ投与中の出血における対処法と注意点
2016年にプラザキサ中和抗体が発売されました。>プリズバインド静注液2.5g
発売以前は、以下のような対処法が推奨されていました。
出血性合併症に関しては、以下の点に留意してください。

    1. 出血性合併症時には、一般の救急処置を実施してください
    2. 出血性合併症の重症度に応じてプラザキサを一時的に中止し、出血の原因を確認し、止血してください
    3. 緊急の止血を要する場合は、第II因子によって止血機能を改善させるという観点から新鮮凍結血漿注、第IX因子複合体注の投与、止血機能全般を改善させる観点から遺伝子組み換え第VII因子製剤注の投与による是正を考慮してください
    4. プラザキサは透析で除去されるため、透析を行うことも考慮してください
    5. 内服後2時間以内の場合は胃洗浄や活性炭への吸着注も考慮してください
    6. プラザキサは大部分が腎臓から排泄されるため、適切な輸液等で循環血液量や血圧を確保し、適切な利尿処置を行ってください

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください