アミロイドーシス 診断

アミロイドーシスガイドライン

概念
アミロイドーシス(Amyloidosis)とは「アミロイド」と呼ばれる蛋白が全身の臓器の細胞外に沈着する疾患です。大きく分けて、全身性と限局性に分類されます。また、比較的頻度の高い軽鎖(light chain)がアミロイドとなって沈着するALアミロイドーシスには、原発性のものと、MMやMGUSに伴う続発性のものがあります。

分類
全身性アミロイドーシス:AL、遺伝性ATTR、老人性ATTRが有名でしょうか

    非遺伝性:AL (light chainの沈着)、AA (血清アミロイドA沈着)、野生型ATTR(老人性)、Aβ2Mなど
    遺伝性(家族性):ATTR、ゲルソリンなど

限局性アミロイドーシス

    脳アミロイドーシス:AD、CAAなど
    内分泌アミロイドーシス
    限局性結節性アミロイドーシス
    角膜ほかのアミロイドーシス

ATTR関連アミロイドーシスの分類:新たな治療法が開発されているため上記分類とoverlapしますがまとめておきます

    遺伝性ATTRアミロイドーシス:変異ATTRの沈着によるものです(以下のtableの3型が有名です)
    野生型ATTRアミロイドーシス:野生型TTRの沈着によるもので、老人性全身性アミロイドーシスという旧名があります

attr3
JNNP 2015;86:136より引用

全身性アミロイドーシスの症状

    心症状:うっ血性心不全、不整脈
    腎症状:ネフローゼ症候群、腎不全
    消化器症状:吸収不良症候群、巨舌、肝腫大など
    末梢神経症状:sensory > motor polyneuropathy、自律神経障害、手根管症候群
    出血症状:皮膚や消化管から
    内分泌系:甲状腺や、唾液腺の腫大

検査

    心電図:低電位、V1-V3 QS pattern、伝導ブロック、不整脈(下図)
    心エコー:心筋肥厚、高輝度エコー
    血液:血清M蛋白や血清遊離軽鎖(FLC)(AL型の場合)、関節リウマチなどの検索、CRP、SAA、BNPやBT-proBNP(予後予測に使用されることもあります)、トロポニンT
    尿:Bence Jones蛋白(AL型の場合)、蛋白尿定量
    骨髄:骨髄生検像、骨髄のFlow cytometoryによる形質細胞(CD38陽性細胞)の割合や、κ、λ鎖の比なども有力な検索方法です
    自律神経:Head up tilt、ピロリン酸心筋シンチ、MIBG心筋シンチ、SSR、CV-RRなどで、節後性の障害であることを確認する
    電気生理:末梢神経伝導速度検査、針筋電図
    組織診断:消化管、皮膚、腹壁脂肪、腎臓、腓腹神経など症状に応じて、また採取しやすいところから優先的に行いアミロイドの沈着を確認。Congo red染色の他に、DFS(ダイレクトファーストスカーレット)染色も
    骨病変:AL型でMMやMGUSの合併が疑われる場合、骨シンチやCT、MRIなど
    遺伝子診断:遺伝性ATTRアミロイドーシス(FAP)はADですので、通常家族歴が認められるのですが、孤発例も少なくないため注意が必要です
    その他:舌や筋肉のエコーなど?

alekg
心アミロイドーシスの心電図:四肢誘導の低電位、V1,2のQS patternを認めます
alucg
上記症例の心エコー:壁肥厚著明でGranular sparkling echoを認め、心嚢水が全周性に検出されます。

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