片頭痛 診断

慢性頭痛の診療ガイドライン 書籍

概要
片頭痛は拍動性の多くは片側の強い頭痛に、悪心、嘔吐、光や音過敏などの随伴症上を呈する発作性疾患で、一般的には数時間から数日持続して、頭痛の前にあくび、空腹感、いらいらなどの予兆や、閃光暗点などが出現します。20-40歳に多く、女性が男性の3.6倍です。
片頭痛の痛みに関しては、頭蓋骨内の血管を取り巻く三叉神経終末から神経伝達物質が放出され、血管拡張とともに神経原性炎症が起こるという三叉神経血管説が考えられています。
片頭痛の前兆に関しては、神経細胞の過剰興奮と抑制(Cortical spreading depression)と考えられています。
頭痛の診断はICHD-IIの診断基準を使用しますが、代表的な診断基準二つを以下に示します。

1.1 「前兆のない片頭痛」
解説:
頭痛発作を繰り返す疾患で、発作は4〜72時間持続する。片側性、拍動性の頭痛で、中等度〜重度の強さであ
り、日常的な動作により頭痛が増悪することが特徴的であり、随伴症状として悪心や光過敏・音過敏を伴う。
診断基準:
A. B〜D を満たす頭痛発作が5 回以上ある
B. 頭痛の持続時間は4〜72 時間(未治療もしくは治療が無効の場合)
C. 頭痛は以下の特徴の少なくとも2 項目を満たす

    1.片側性
    2.拍動性
    3.中等度?重度の頭痛
    4.日常的な動作(歩行や階段昇降などの)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける

D. 頭痛発作中に少なくとも以下の1 項目を満たす

    1.悪心または嘔吐(あるいはその両方)
    2.光過敏および音過敏

E. その他の疾患によらない

1.2.1 典型的前兆に片頭痛を伴うもの
解説:
典型的前兆には視覚症状、感覚症状、言語症状がある。徐々に進展し、1時間以上持続することはない。前兆には陽性徴候および陰性徴候が混在し、完全に可逆性であり、上記の1.1「前兆のない片頭痛」の基準を満たす頭痛を伴う。
診断基準:
A. B〜D を満たす頭痛発作が2 回以上ある
B. 少なくとも以下の1 項目を満たす前兆があるが、運動麻痺(脱力)は伴わない

    1.陽性徴候(例えばきらきらした光・点・線)および・または陰性徴候(視覚消失)を含む完全可逆性の視覚症状
    2.陽性徴候(チクチク感)および・または陰性徴候(感覚鈍麻)を含む完全可逆性の感覚症状
    3.完全可逆性の失語性言語障害

C. 少なくとも以下の2 項目を満たす

    1.同名性の視覚症状(注1)または片側性の感覚症状(あるいはその両方)
    2.少なくとも1 つの前兆は5 分以上かけて徐々に進展するかおよび・または異なる複数の前兆が引き続き5 分以上かけて進展する
    3.それぞれの前兆の持続時間は5 分以上60 分以内

D. 1.1「前兆のない片頭痛」の診断基準B?D を満たす頭痛が、前兆の出現中もしくは前兆後60 分以内に生じる
E. その他の疾患によらない

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