結核性髄膜炎 治療

1. 抗菌剤
基本的には
INH + RFP + SM + PZAの4剤併用療法を2ヶ月
(INHによるビタミンB6欠乏症の予防に、ピリドキシン50mg/日投与)
その後
INH + RFP 10ヶ月
で治療します。特に、INH、RFPの副作用の確認、他の薬剤との相互作用はその都度確認するようにしてください。

2. 急性期の副腎皮質ステロイド薬
1ヶ月以上の長期間のデキサメサゾンの投与により、生存率は伸びるようですが、機能予後の改善効果はそれほど強くないようです(NEJM 2004)。
デキサメサゾン(デカドロン) は以下のどちらかの投与スケジュールで行います
1. 12mg/日を3週間投与し、3週間かけて漸減
2. 0.3 mg/kg/日 1週間、0.2 mg/kg/日 1週間静注後、 0.1 mg/kg/日 3週間経口投与、3 mg/日投与後、一週間に1mgずつ漸減

外科的治療
水頭症に対するシャント術、巨大な結核腫の除去など

薬剤投与量
イスコチン(イソニアジド: INH) 300mg/日または5 mg/kg/日分1-2経口
髄液移行性 90%、半減期 0.7-4時間
リファジン(リファンピシン: RFP) 450-600mg/日または10mg/kg/日分1、原則として朝食前空腹時投与、経口
髄液移行性 7-56%、半減期 1.5-5時間
ピラマイド(ピラミナジド: PZA) 1.0-1.8g/日または25mg/kg/日分1-3 経口
髄液移行性 100%、半減期 10-16時間
エサンブトール(エタンブトール: EB) 0.75-1g/日または15-20mg/kg/日分1-2 経口
髄液移行性 25-50%、半減期 4時間
硫酸ストレプトマイシン(硫酸ストレプトマイシン: SM) 1g/日筋注(60歳以上では0.5-0.75mg/日)
髄液移行性 0-30%、半減期 2.5時間

奇異性反応(Paradoxical reaction)
抗結核療法開始後1-3 カ月後に一過性の陰影の増悪,縦隔や頸部リンパ節腫脹,頭蓋内結核腫などの形でときに出現する病態で、結核性髄膜炎でもしばしば見られます。
奇異性反応の原因はよく解っていませんが,低下していた結核免疫が結核治療により急速に回復して,そのために菌体成分等に対する過剰な免疫反応が惹起されることがその発症機序として推察されています。
重篤な奇異性反応は,菌量の多い播種性結核に生じやすいこと、アルコール依存など免疫の低下した患者に起こりやすいこと、また強力な殺菌的治療が関与しているとも考えられています。実験的には,活動性結核の患者では菌体由来の多糖体等により結核免疫が抑
制されて、結核治療を行うと結核菌抗原に対する宿主の免疫反応は改善されることが示されているようです。

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