ドーパ反応性ジストニア 診断

概要
14q22.1-22.2 に存在する GTP シクロヒドロラーゼ1の変異により発症する常染色体優性遺伝性疾患で、筋緊張異常によるジストニアを主徴とします。10歳以下で発症することが多いので小児科で診療されることも多いのですが、成人発症型もあります。

症状

    ジストニア:多くは、下肢ジストニアにより歩行障害をきたします。ジストニア肢位によって、尖足、内反尖足となること多い印象があります。また、日内変動があり、昼から夕方にかけて症状が悪化し、睡眠によって改善するというsleep benefitを認めることも特徴です
    固縮、姿勢時振戦

以上の症状は、レボドパにより著明に改善します。成人発症例では、パーキンソン病様症状などで発症する例も報告されています

検査

    血液検査:テトラヒドロビオプテリン(BH4)、GCH1遺伝子変異の検索
    髄液検査:ネオプテリン、ビオプテリン、HVA、MHPG、5-HIAA測定(関西医科大学、新宅先生)
    脳MRI:あまり特異的所見はありません
    PET:ドーパミンPETでもそれほど特異的な異常は検出されません

プテリジン代謝異常
プテリジン(pteridin)は、ピリミジンとピラジンが結合の一辺を共有した構造の化合物です。
まず、プテリジン代謝の律速酵素がGTP Cyclohydrolase1(GTPCH1)です。
GTP Cyclohydrolase1(GTPCH1)は、THの重要な補酵素で、tetrahydrobiopterin(BH4)生合成の最初の段階を触媒します。そのため、脳内のドパミンの減少を引き起こし、ジストニアの原因となります。脳脊髄液における総ビオプテリン(BP、多くはBH4として存在)量とネオプテリン(NP、GTPCH1反応として合成される)量の組成を測定することはGTPCH1欠乏性DRDの診断に有用です。
GTPCH1欠乏性DRDでは脳脊髄液におけるBPとNPの濃度は低下しますが、TH欠乏性DRDは脳脊髄液におけるBPとNP濃度は両方とも正常です。GTPCH1酵素をコードするGCH1遺伝子の変異は常染色体優性遺伝のDRDの原因となりますし、TH酵素をコードするTH遺伝子の変異は常染色体劣性遺伝のDRDの原因となります。

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