神経サルコイドーシスのうち末梢神経サルコイドーシスは予後良好ですが、髄膜炎、脳炎は予後が悪いと言われています。
神経サルコイドーシスの場合、急性期にステロイドが使用されることが多いですが、漸減中に特にPSL 20mg/日以下に減量した場合に再発することも多く、何らかの免疫抑制剤が必要になることが多いという印象があります。
1.プレドニゾロン
末梢神経障害、無菌性髄膜炎の時:0.5mg/kg、2週間より開始
髄膜や脳実質内にサルコイド結節がある場合: 1.0-1.5mg/kg、4週間でフォロー
重症例や急速進行例:ステロイドパルス後に1.0-1.5mg/kg、4週間でフォロー
それぞれ、徐々にプレドニゾロンを5mg/week程度の速度で漸減し、10mg/日以降は1mg/1-2weekの速度で漸減、あるいは少量で維持する
漸減中に再発するようであれば、まずは20mg/日程度に増量する
2.その他の免疫治療
- アザチオプリン
メソトレキセート
ミコフェノール酸モフェチル
エンドキサン:特にパルス療法
シクロスポリン
リツキサン
クロラムブシル
インフリキシマブ:TNF-αモノクローナル抗体で、神経サルコイドーシスに対して有効との報告が増えています
ヒドロキシクロロキン(Hydroxychloroquine)
サリドマイド(Thalidomide):100mg/日から徐々に増量し、最大800mg/日
Pentoxifyline
3.外科的治療
サルコイドが疑われた場合に髄膜や脳生検をすることはありますが、サルコイド結節を外科的に摘出することはほとんどありません。
一方で、急性の水頭症になることはあり、シャント手術を行うことはあります
4.放射線療法
殆ど行われることはありませんが、脳、脊髄のサルコイドに対して効果があった報告があります