ワーファリン 治療

平均維持量
ワーファリン4-6mg/日夕方内服で、PT-INRを2-3などにコントロール
 (INRの上昇が乏しい場合は、ブコローム(パラミヂンカプセル)を併用することもあります)
平均の半減期:40時間

ワーファリンの導入
以下の2通りがありますが、最近はdaily dose法が多く、急いで効果を得る場合は、loading法ではなく、まずヘパリン導入直後に、ワーファリン導入しINRが目標値になった段階でヘパリン中止することが多いようです
Loading dose法
初回に大量を投与し維持量を決定する。以前は初日に15mg内服、翌日は内服せず、3日目のINRでその後の内服量を決めていましたが、これを行うと凝固因子であるII, VII, IX, X因子よりも抗凝固として働くProteinC & Sの産生が先に抑制され、過凝固を来すワーファリンジレンマが問題となります
Daily dose法
初回から常用薬 2-5mg に近い投与量を数日続け、INRを見ながら維持量を決定する

ワーファリン過剰(Warfarin overdose)状態の対処法
出血がない場合

    4.5 < INR < 7.9 (target INR 2.5)
    ワーファリン減量あるいは一時中止
    場合によって、Vit K1 1mg内服を考慮
    8.0 < INR
    ワーファリン中止
    Vit K1 1mg内服
    24時間後にINRをチェック、INR<5.0でワーファリン再開

出血あり
  Minor bleeding

    ワーファリン中止
    Vit K1 2-5mg内服
    24時間後にINRをチェック、INR<5.0でワーファリン再開

  Significant bleeding

    ワーファリン中止
    Vit K1 5mg静注
    4-6時間後にINRをチェック、INR<5.0あるいは出血状態を見ながらワーファリン再開
    場合によってはFFP投与

INRが予想に反して増加する場合

    薬剤の相互作用
    下痢、嘔吐、絶食
    心不全
    発熱
    肝機能障害

服薬指導上のポイント

1. 食事
納豆やクロレラ禁止
緑黄色野菜は一度に大量に摂取せず適量を毎日均等に摂る分には支障ない。
サプリメントの中にはビタミンKを含有するものもあり注意が必要である。
下痢、吐気、絶食などにより食事量が低下すると食物からのビタミンKの摂取量が減るため同量のワーファリンを継続するとPT-INRが高くなる可能性が高いので必ずPT-INRのモニターリングが必要である。
2. 併用薬
相互作用の多い薬物なので、他科、他院からの新規の処方の際は必ず相談するように指導する。

ワーファリンの中和
重篤な出血性合併症の治療にはワーファリンの中和が必要になります。ケイツー[ビタミンK]の投与以外に、2018年にはケイセントラ [4F-PCC(II, VII, IX, X凝固因子)]の静脈投与が可能となりました。INRの値によって、投与量が決められています。4F-PCCは半減期が短いために、ケイツーとの併用を行うことで、安定した凝固因子の増加を実現できます。

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