POEMS症候群 診断

概念
神経内科では、末梢神経障害の治療で関わることが多いと思われます。
Crow‐Fukase症候群、POEMS症候群、高月病、PEP症候群などの名称で呼ばれていて、confusingですが現在はPOEMS症候群が最も一般的な名称と思われます。POEMSは以下の頭文字になります。キーワードとしては、VEGFの異常高値と形質細胞腫です。

    多発性神経炎(polyneuropathy)
    臓器腫大(organomegaly):肝脾腫
    内分泌異常(endocrinopathy):女性化乳房、甲状腺機能異常
    M蛋白(M‐protein)
    皮膚症状(skin changes):色素沈着、剛毛、血管腫

その他、浮腫、胸・腹水、糖尿病などなど

病態
形質細胞から分泌されるVEGFが原因と考えられています。
VEGFは強力な血管透過性亢進および血管新生作用を有するため、浮腫、胸・腹水、皮膚血管腫、臓器腫大などの臨床症状との関連が想像できます。一方で、全例に認められる末梢神経障害(多発ニューロパチー)の発症機序については不明の点が多いようです。

検査
血液検査:蛋白分画、免疫電気泳動、VEGF、Flow cytometry、糖鎖抗体は殆どの例で陰性です
骨髄穿刺・生検
末梢神経伝導速度検査:下記の論文を参照
神経生検:病理学的変化は脱髄ですが、軸索変性も見られます

CIDPとの違い
POEMSの70%が電気生理学的にCIDPの診断基準を満たすようで、時に鑑別に苦慮する場合もあります。
POEMSは、CIDPと比較して、重度の下肢疼痛(76% vs. 7%)、筋萎縮(52% vs 24%)が多く見られるようです[ref]。
電気生理学的には、POEMSでは以下の特徴があります[ref]。

    CMAP低下やMCV, SCV低下が多い
    TL延長やTD, CBは少ない
    Sural sparingはない
    Terminal latency indexが高い

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