カリニ肺炎 治療

抗菌剤
1.バクタ(ST合剤)の内服 21日間
2.ペンタミジン(ベナンバックス)点滴:ST合剤の副作用で継続投与が不可能になった場合 21日間

    注射用蒸留水で溶解後、生食か5%ブドウ糖で点滴。
    必ず2時間以上かけて点滴。点滴速度が速いとショックや不整脈が起こることがあるので、患者にも時間をかけて点滴することを説明する。
    点滴の場合も、苦味などの味覚異常が現れるが、しばらくすれば元に戻ることを説明する。
    併用禁忌薬は必ず確認してください

3.ペンタミジン(ベナンバックス)吸入:ペンタミジン静注が継続困難な場合

    注射用蒸留水40?60mlに溶解し、ウルトラネブライザーを使用して行なう。
    肺野全体に薬が行き渡るように、座位―両側臥位―仰臥位―座位 の順に5分ごと体・変換しながら20?30分かけて行なう。
    吸入刺激が強い場合や、気道過敏性が強い場合には予め気管支拡張剤を使用することがある。
    換気のよい個室で行なう。
    吸入中に、咳や吐き気が出ることがあるが、休みながらでも最後まで行なうよう促す。
    吸入後は、口腔内に苦みが残る場合があるので、うがいや甘いものを食べてみるようにアドバイスする。
    吸入療法を行なう前に、結核菌や非定型抗酸菌の喀出が無い事を確認しておく

4.バクトラミン(ST合剤)点滴
5.アトバコン内服
+中等症以上の治療では副腎皮質ホルモンを併用する場合もある

副作用
カリニ肺炎の治療薬は、非常に副作用が強い薬が多いため、十分な観察が必要です
ST合剤:HIV感染者の場合、約50%の患者にアレルギー反応(皮疹)や発熱を起こす。 口内炎・頭痛・悪心・嘔吐・骨髄抑制・肝機能、腎機能障害(低ナトリウム血症や低カリウム血症)
ペンタミジン点滴:静注速度が速い場合には血圧低下、不整脈の出現。治療早期の低血糖と晩期の高血糖 ・ペンタミジン吸入:気管支痙攣、咳嗽、味覚異常
バクトラミン点滴:過敏症、肝機能障害、消化器障害、精神障害、貧血、腎障害 ・アトバコン:発疹、悪心、下痢、発熱、不眠、肝機能障害

病棟
可能な限り個室入院としてください
患者が病室から出るときはマスクを着用し、治療中はなるべく部屋から出ないよう指導する
労作時の呼吸困難が強いので、臥床時に呼吸苦がなくてもむやみに歩かせたりしない

カリニ肺炎の予防
CD4が200個/μ lを下回るようになったらバクタ(ST合剤)の内服を行います
ST合剤はカリニ肺炎の予防効果が高く、さらにトキソプラズマや細菌感染症、特にサルモネラに対する予防効果がありコスト面からも第1選択として使用されています
ST合剤にアレルギーのある人は脱感作療法によって、再投与できる場合が多いようです(脱感作項参照)

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