リベド血管症による末梢神経障害 診断

はじめに
網状皮斑 (Livedo Reticularis) を代表とした皮斑と特に夏季潰瘍を伴うリベド(livedo reticularis with summer ulcerations)は、神経系の合併症として7〜8%に末梢神経障害を、稀に脳梗塞 (Sneddon症候群)を来します。皮膚の病理学的には、血管炎ではなく真皮血管の血栓が目立地ます。
古典的には、リベド血管炎など炎症が原因と考えられてきました。もちろん血管炎症候群などにより二次的にリベドが出現する場合、その原因は炎症が強く関与しますが、それらの原因がない場合に炎症の関与は少なくむしろ凝固異常が主体なのではないかと考えられる例も多く認められ、リベド血管症と呼ばれることが多くなりました。英語では、Livedo vasculitisではなくLivedo vasculopathyと呼ばれるようになってきています。
末梢神経障害としては、多発単神経炎タイプ、脱髄タイプなどの報告がありますが、典型的には腓腹神経正検所見で小血管から小静脈にかけてフィブリン血栓を認めるのが特徴です。

検査
全身検索
:二次性にLivedoの原因となる、膠原病、自己免疫性疾患、凝固異常(APSなど)、血管炎、クリオグロブリン血症、薬剤(エルゴタミン、コカイン、thiouracil)、コレステロール結晶塞栓症 (CCE)や粘液腫などの塞栓源を検索します。
末梢神経伝導速度検査
皮膚生検:真皮血管の血栓形成
神経生検
脳MRI
:脳梗塞の有無を検索

網状皮斑 (lived reticularis)
真皮下層から皮下脂肪組織の循環不良により末梢の血管が拡張して網目状に見えます。輪が閉じていないものを特にlivedo racemosaと言って、膠原病など全身疾患の合併が多いと言われています。

lived reticularis

治療
確立された治療法はありませんが、原疾患の治療が重要です。それらがはっきりしない場合は、まずは抗血栓療法が行われます。
抗血小板、抗凝固療法なのか、両方なのか、血栓存在部位で選んでも良いかもしれません。
また、IVIgが寛解導入に使われた報告があります。

末梢神経障害の場合は、VitB12や疼痛コントロールを行います。ただし、血管炎性末梢神経障害との鑑別は簡単ではなく、場合によってはステロイドパルスやエンドキサン療法などが行われることもあります。

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