MELAS (Mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis and stroke like episodes) 治療

Stroke like episodesの治療
そもそもMELASによるStroke like episodesの病態も推測の域をでませんので、確立した治療法はありません。少数例の検討では、ラジカット、L-Arginineが改善効果に寄与するとの報告があります。しかしながら、例えばL-Arginineは血管を拡張する作用がありますが、Stroke like episodes急性期にはそもそも血管が拡張し、血流が増加していることが多いため病態的には投与が推奨されない例もあると考えられます。推定される病態に応じた治療を選択しましょう。
1. 急性期治療

    痙攣発作の治療:VPA,propofolは禁忌ですので、その他のAEDsを使用します
    酸化ストレスに対する治療:ラジカット、Vitamin B/C/Eなど
    呼吸鎖のサポート:CoQ10、Idebenone、Cytochrome c
    血管拡張:NO補充、L-Arginine 0.5g/kg点滴静注

2. 再発予防

    内服治療:抗痙攣薬、L-Arginine内服、CoQ10、Vitamin B、Carnitineなど
    有酸素運動
    使用がほぼ禁忌である薬剤
     呼吸鎖に影響:デパケン(バルプロ酸)、テトラサイクリン
     聴力障害:アミノグリコシド
     CoQ10への影響:スタチン系薬剤
     脳血管収縮:トリプタン系薬剤

今後解明すべき点
そもそもMELASの病態は不明点ばかりです。病態の一旦はそれぞれの検査所見から類推できるのですが、正確な病態の全容、真に効果的な治療法の開発はなされていません

    MELASの患者さんではなぜ、脳卒中様発作を生じるのか?血管の攣縮あるいは拡張によるものか?代謝障害か?神経細胞のhyperexitabilityなのか?灌流画像やPETなどの対比をしなければならない。
    脳卒中様発作発症後に、なぜ病巣が血管の支配域を超えて周辺に進展するのか?
    急性期病変は血管の拡張、血流増加が見られるがl-アルギニンなどの血管拡張薬は本当に効果があるのか、あるいは悪化させてしまわないのか?
    本当に効果が証明されうる治療法はどのように開発できるのか?

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