Rippling muscle disease(RMD)

はじめに
Rippling muscle disease(RMD)は非常に稀なミオパチーです。Rippling muscleとは波のような筋収縮が筋の過興奮によって引き起こされる症状ですが、電気生理学的には多くの場合electorically silentであることが特徴です。
主には15歳以下の小児に発症しCaveolin-3 gene遺伝子異常に関連した常染色体優性遺伝の遺伝性RMDと、成人発症が多く、MGに関連して自己免疫的なメカニズムが想定されるRMD-MGの二種類に分類されます。ただし、RMD-MGはMG症状が出る前に出ることもあり注意が必要です。

症状
症状はほぼ共通しております。以下の通りです

Stiffness:運動時の硬直、運動緩慢、筋弛緩の遅延、 筋運動を続けていると筋弛緩が起こり、正常の速度に回復する
Mounding:筋を拘打すると数秒間持続する局所的隆起
Rippling muscle:休息後の運動時に出現する波のような筋収縮、いったん出現した後は10分以上の休息後でないと誘発できない[youtube]
Percussion-induced contraction:母指球筋などでpercussion myotoniaがみられることがあります
Muscular hypertrophy:大腿や下腿などで報告されています

検査
血液検査:CK上昇、甲上腺機能は正常、RMD-MGの場合はAch受容体抗体
テンシロンテスト:RMD-MGの場合は改善します
針筋電図:刺入活動電位の軽度亢進、安静時・随意収縮時ともにmyopathic changeやneuropathic changeなし、rippling muscle現象時には活動電位は認めない
筋生検:遺伝性RMDではmyopathic changeや電顕でvacuoles?、RMD-MGの場合は形質細胞とリンパ球の炎症細胞浸潤、筋の壊死・再生像が見られることがある

治療
遺伝性RMD:自然に症状が軽減することもしばしばあります。ダントロレンでstiffnessは軽減するようです
RMD-MG:MGの治療により症状が軽減するようです

Electrically silenceなのは何故なのだろうか?
以下のような仮説が述べられていますが、個人的には以下の理論は小難しくてよく理解できません。。

  • E-C coupling機構に直接関与する
  • 筋線維の伸展が近くの筋線維の筋細胞膜上のmechanosensitive calcium channelを開く
  • T管内に電位の異常な伝播が発生する
  • Ach抗体と症状を組み合わせた場合、以下のような仮説が推測されています

  • 抗体がシナプス前膜のAch regulationを失わせ、運動神経終末の興奮性を高める
  • 筋小胞体などに直接働く抗体が存在するかもしれない
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