small fiber neuropathy 診断

総説:ref1
はじめに
small fiber neuropathyは、末梢神経の小径線維(小径有髄線維; Aδあるいは無髄線維; C線維)障害が目立つ状態です。つまり痛覚の伝導を受け持つAδ線維とC線維、及び自律神経線維であるC線維が障害されるため、painful neuropathyなどと呼ばれることもあります。
同じく無髄神経障害が中心の自律神経性末梢神経障害も参考にして下さい。
末梢神経伝導速度検査は大径線維の検査ですので、小径線維障害では異常は検出されません。なかなか客観的な証拠をつかむことが難しいことから、idiopathicあるいはpsychogenicな状態と考えられてしまうこともしばしばあります。
large fiber neuropathyとsmall fiber neuropathyでの臨床像は以下のような違いがあります。

線維径 線維の種類 筋力低下 感覚障害 自律神経障害 腱反射
大径 あり 触覚、振動覚の低下 なし 低下
小径 Aδ、C なし 温痛覚低下、痛み あり 正常

症状
基本的には末梢神経障害なので四肢遠位有意の症状です。C線維の障害から、自律神経障害症状もみられます

    疼痛、感覚過敏:burning or cold like pain, tingling
    痛覚の低下
    温度感覚の低下
    自律神経症状:失神、発汗低下、下痢、便秘などなど
    陰性所見:一般的な末梢神経障害で見られる以下の所見は、small fiber neuropathyでは目立ちません
    腱反射の低下は目立たない
    触覚や深部感覚は保たれる
    筋力も保たれる

原因疾患

    アミロイドーシス
    糖尿病
    シェーグレン症候群
    傍腫瘍性末梢神経障害
    アルコール性
    セリアック病
    HIV
    HCV
    Restless legs syndromes
    薬剤性:抗腫瘍剤、抗レトロウィルス薬、スタチンなど
    甲状腺機能異常
    Paraproteinemias
    サルコイドーシス
    VitB12欠乏症
    遺伝性疾患:Fabry病、遺伝性感覚自律神経性ニューロパチー

検査

    QSART、SSR、CV R-R、Head up tilt試験:自律神経の検査は重要です
    NCV:時に大径線維の障害も合併することがあるので必要です
    針筋電図:運動神経障害がないことを確認する
    皮膚生検:皮神経の異常は良く捕まるようです
    神経生検:アミロイドの検索やhistgramなどの検索
    Quantitative sensory testing (QST):検査ではありませんが、客観的な異常が捕まえづらいため、治療効果の検討にこのようなスコアが必要になります

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