ミオキミア Myokymia 診断

はじめに
Myokymiaとは“myo”+”kyma(=wave)”をくっつけたもので、筋の表面を広がる虫の這ったような、さざ波だった動き(持続性の筋の波打つような動き)として臨床的には特徴付けられています。まずは、Yotubeで見てみましょう。正常でも出ることはあります。
覚醒時にも睡眠時にも出現します。
出現する部位は、局所性、全身性様々ですが、最も有名な疾患はVGKC抗体関連疾患であるIsaacs症候群でしょうか。

その他の特徴

    男女比は2:1で男性が多いようです
    随伴症状:筋肉痛、掻痒感、皮疹、自律神経障害、不眠
    末梢神経の過興奮性(peripheral nerve hyperexcitability: PNH)が原因と考えられている一方で、多発性硬化症、脳幹梗塞など中枢性疾患でも見られることがあります。

電気生理
Myokymic discharge:個々の運動単位の自発的に生成された規則的またはほぼ規則的に繰り返される5-150Hzのburstです。Burstはdoublet、tripletまたはmulipletとなって出現します。
myokimia emg

原因疾患

    Isaacs症候群
    甲状腺機能異常
    重症筋無力症
    Guillain-Barre症候群などの末梢神経障害
    ALS
    横断性脊髄炎
    手根管症候群
    放射線性神経障害[ref]
    脊髄麻酔
    急性アルコール中毒
    過激な運動

病態
病態生理は完全には解明されていませんが、運動神経軸索膜のhyperexcitabilityが関係していると考えられています(peripheral nerve hyperexcitability: PNH)。Myokymic dischargeを引き起こす軸索膜の局所的な異常興奮の原因としては脱髄のほか、放射線障害、直接的な毒性作用、虚血、低酸素、浮腫、圧迫などがあります。運動神経軸索のGenerator部位は必ずしも決まってはいないようで、多発性硬化症や橋Gliomaなどでは近位にあり、Guillain-Barré症候群などでは遠位にあると考えられています。Burstは運動によって誘発されることもあることから、随意MUPがgenerator siteを通過するときに繰り返す発火が始まる病態も考えられています。
ある種のmyokymic dischargeまたはneuromyotonic dischargeは軸索のVGKC channnelの異常によって(Isaccs症候群)、EA type1に伴うmyokymiaではK+ channel遺伝子であるKCNA1の点変異が同定された。

Generator部位の同定
Generatorが脳実質内か、実質外かの鑑別には以下の方法がマニアックにはあります。
Guillain-Barré症候群などの末梢型の場合、病変部周囲のCa2+濃度を調節することで、発火頻度が変わるという特徴があります。つまり、過呼吸によるアルカローシス、Ca2+の濃度低下を引き起こすことで発火頻度が増加、CaCl2静注によってCa2+濃度を上昇させると発火頻度は低下します。しかし、脳実質内型では上記の変化がおきることは少ないようです。

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