自己免疫性てんかん 診断

はじめに
痙攣や神経疾患、既知のウィルス感染症や膠原病脳炎などを基礎に持たない患者で、発熱に伴って極めて難治性のけいれんが遷延、難治性のてんかんへと移行する例の報告が徐々に蓄積されています。急性期は抗てんかん薬の大量静注治療であってもコントロールが難しく、数週間から数ヶ月続きますので長期間のICU管理が必要になります。
時に免疫グロブリンや血漿交換などの効果が報告されていること、抗GluRε2抗体などが検出されることから、自己免疫性(あるいは炎症性)のメカニズムが疑われていますが、未だ未解明です。

名称
多くの報告は小児ですが、成人発症の報告も散見されます。疾患名称は様でいまだ統一されていません。

    AERRPS:Acute encephalitis with refractory repetitive partial seizures
    NORSE:New-onset refractory status epilepticus syndrome
    FIRES:Febrile infection related refractory epilepsy syndrome
    DESC:Devastating epileptic encephalopathy in school-aged children

症状
発症年齢は幼児期から学童期にピークがあります

    発症:発熱に伴いけいれんで発症、その後発作頻度は徐々に増加して1-2週でピークに達し、群発型けいれん重積の状態になります
    急性期:眼球偏位や顔面間代が多く、持続は短いのですが、急性期には5-15分間隔で規則的に反復して、意識障害、不随意運動などを伴うこともあります
    慢性期:ピークを過ぎるとけいれんの頻度は徐々に低下しますが、消失することなく難治なてんかんに移行します
    後遺症:高率に知的障害を残し、重症例では痙性四肢麻痺の運動障害を残します

検査
各種感染症、自己免疫疾患等で特異的な所見を得られません
髄液:細胞数、蛋白の軽度上昇、IL-6やネオプテリンの増加(非特異的)
抗GluRε2 (NMDA受容体2B)抗体が血清・髄液から検出されることがあります
脳波:痙攣が頻発する極期にはbilateral periodic lateralized epileptiform discharge(biPLED)様の周期性異常波が見られることがあります
脳MRI:あまり特徴的な所見はありませんが、海馬、視床、島皮質、前障などの異常信号が見られることがあります

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