脳動脈解離 治療

解離に伴う脳梗塞急性期の病態には、解離部に形成される血栓が重要であるとの考えから、虚血例には抗凝固療法または抗血小板療法が推奨されています。抗凝固療法、抗血小板療法はそれぞれ治療効果に差はありませんが、解離部より遠位に塞栓を起こした場合は前者を選択するべきと考えられます。
ただし、現在のところその有効性を裏付ける明らかなエビデンスはなく、特にクモ膜下出血の合併が少なくない頭蓋内解離、明らかな解離性動脈瘤の形成がある症例では、抗血栓療法の実施には十分な注意が必要です。また、血管型Ehlers-Danlos症候群など脳動脈解離を引き起こす基礎疾患として血管の脆弱性を生じる疾患が原因の場合は抗血栓療法は禁忌です。

出血リスクが少ない、あるいは結合織病などが基礎疾患としてない場合には、急性期脳梗塞例に対して以下のどちらかを選択して下さい。
1.抗血小板療法

    処方例:バイアスピリン2T1x 7日間投与後、1T1Xで維持

2.抗凝固療法

    ヘパリン注 1万-1.5万単位持続静注(APTT 1.5-2.0倍を目標)投与後、ワーファリンをかぶせINRが適正にコントロールされたらヘパリンを中止

3.血圧コントロール
やっぱり動脈解離ですので、血圧は適正にコントロールが必要と考えられます

脳梗塞および動脈解離の再発リスク
動脈解離に伴う脳梗塞の再発リスクは原因にもよりますが一般的には低く、一般的に2-5年間の再発率は1-4%といわれています。また、再疎通による解剖学的な解離治癒率は72-100%と報告されています。
したがって、抗血小板療法、抗凝固療法はその副作用も考えると、一般的には半年から1年後ぐらいに中止も可能と考えられます。

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