筋強直を伴う進行性脳脊髄炎(progressive encephalomyelitis with rigidity and myoclonus: PERM)診断

はじめに
progressive encephalomyelitis with rigidity and myoclonus(PERM)、非常に長い病名ですが、従来はStiff-Person症候群の類縁疾患と考えられていて、GAD抗体が検出されることもあります。
しかし、2008年にVincentらが遺伝性驚愕反応症(hyperekplexia)におけるGlycine受容体の変異を参考にPERM症例中に抗グリシン受容体抗体を発見したことから、抗GlyR抗体関連疾患として新たな疾患概念ではないかとも考えられるようになりました。
症状
Stiff-person症候群同様の四肢・体幹の筋硬直に加え以下の症状が出現します。また、Stiff Person症候群よりも経過が早い事が多い様です。

    脳幹障害:眼球運動障害、難聴、開口障害、顔面神経麻痺、構音・嚥下障害
    脳幹myoclonusこのページの下段参考
    自律神経症状

グリシン受容体
機能:脳幹や脊髄に主に発現しているイオン型受容体で、Clイオンの流入によりシナプス後膜の興奮性を抑制しています。
分布:脊髄前角・後角や脳幹の橋網様体、三叉神経や外転神経、顔面神経、前庭神経、蝸牛神経
のそれぞれの核や迷走神経背側運動核、疑核、孤束核、舌下神経核

抗GlyR抗体はこれらの抑制性の機能阻害???

脳幹や脊髄のα運動ニューロンの持続性過剰発火:開口障害や顔面四肢体幹筋の硬直?
外転神経核/前庭神経核におけるグリシン作動性ニューロンの抑制性入力の機能低下:側方注視麻痺や眼振?

tips
PERMは急性に症状が進行することも多い為、また、脳幹myoclonusの出現から破傷風と鑑別が困難なことがあります。大きな鑑別点は、髄液所見です。
perm-tetanus

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