sCJD (Sporadic Creutzfeldt-Jacob disease) MM2型

はじめに
sCJDの6型の中でもMM2型に特徴的なのは、皮質型と視床型の2つのタイプがあることです。全く臨床病型はことなるのですが、PrPのwestern blotting解析の結果は差はありませんので、いまだ同定されていない病型の規定因子があるものと推定されています。
また、PSDが出現することが少ないのも特徴です。

MM2皮質型
60歳代以降に認知機能障害で発症することが多いのですが、他のsCJDと比較して進行も遅く、病初期にはその他の神経症状も目立たないため時にアルツハイマー病と診断されていることもあります。
しかしながら、経過中に、失認、失行、ミオクローヌス、小脳失調などが出現します。
脳波でのPSD出現頻度は低いですが、髄液14-3-3はしばしば上昇し、脳MRIでは、DWIで大脳皮質の高信号病変を認めますので、他疾患の鑑別に有用です。

cjdmm2
sCJD MM2 皮質型の脳MRI
拡散強調画像:両側前頭頭頂側頭葉の大脳皮質に高信号変化が見られますが、この症例では基底核の信号変化は見られません

MM2視床型
30歳から70歳代で発症します。症状は、認知機能障害の他に、不眠、歩行失調、精神症状、自律神経症状、錐体外路症状などで、特に不眠を認め病理学的に家族性致死性不眠症(FFI)と病変分布が類似することから、孤発性致死性不眠症(FFIの孤発型と考えた上での命名)とも呼ばれています。しかしながら、日本では致死性不眠症の病型を取らないことも多いようです。
進行は比較的緩徐で、実際に罹病期間は平均15.6か月と、sCJDの典型例(3.9か月)と比較して長いようです。
やはりPSDの出現頻度は低いのですが、髄液14-3-3蛋白もしばしば陰性、QUICKの陽性率も低いなど診断に難渋します。
脳MRIでは異常が検出されない場合であっても、SPECTやFDG-PETで視床の血流及び代謝低下が検出されることがあって、診断に重要です[ref]。


sCJD MM2 視床型 3症例の脳SPECCT:すべての症例(A, B, C)で視床の血流の経時的低下がみられます。[refより抜粋]

コメントを残す

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください