側頭葉てんかん 診断

はじめに
側頭葉てんかんは、臨床発作が側頭葉の内側辺縁系に起始する「扁桃体海馬発作」、及び、側頭葉外側の新皮質に起始する「外側側頭葉発作を伴うてんかん」に二分されました。その後、扁桃体海馬発作を伴うてんかんは、病因、臨床経過、発作症状、脳波所見、画像所見が概ね共通していることから、一つの症候群とみなされ、内側側頭葉てんかんと呼ばれるようになったようです。

症状
発作は複雑部分発作で、記憶や意識を失うことが多いですが、発作前に様々な特徴的な以下の様な前兆が知られています

  • 聴覚性(上側頭回後部内側)
  • 前庭性(上・中側頭回)
  • 嗅覚性(扁桃体)
  • 精神性(海馬傍回、新皮質、扁桃体)
  • 意識減損を伴わない口部咀嚼性自動症(扁桃体)

発作症状としては、内側側頭葉てんかんは口部咀嚼性の自動症(lip smacking、chewing、swallowing)とジストニア肢位(肘関節を進展し拳を握りこむ。時に下肢にも出現)、失語が多く、外側側頭葉てんかんは、顔面・上肢の間代や二次性全般化が多いようです

扁桃体腫大を伴う側頭葉てんかんについて
近年、典型的な海馬硬化を伴わない側頭葉てんかんにおいて、一部に扁桃体腫大を認める例が報告されています。一般的にてんかん発作の発症年齢は海馬硬化を伴う側頭葉てんかんより高いと言われていて、薬物コントロールは良好のようです。発症年齢が高いので、高齢発症のてんかんの原因としても注目されています。
腫大する原因については以下のようなものが類推されています

  • 皮質形成異常
  • 腫瘍:FCDが多く、他はganglioglioma、astrocytoma
  • 自己免疫性の限局性脳炎
JNNP. 2011;82(6):652-7より抜粋。片側の扁桃体の腫大を認めます。intensityの変化は、この症例ではありませんが、T2強調画像でintensityが上昇することもあると思われます。

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