高リポプロテイン(a)血症 [Lp(a)] 診断

構造と動態
リポ蛋白(a)[Lp(a)]は、動脈硬化の独立した危険因子であることから神経内科領域では脳梗塞の原因がはっきりしない場合に測定することがあります。
リポ蛋白(a)の構造は、LDLを中心としてその周辺のApo B100にApo(a)と呼ばれる糖蛋白がSS結合してできた脂質高分子複合体です。


分子の大きさはLDLとVLDLの中間で、半減期は約3.3日のようです。リポ蛋白(a)は、LDLと同様にコレステロールを多く含むリポ蛋白ですので、動脈壁へのコレステロールの沈着に直接関与しています。しかしながら、妊娠、閉経、手術、外傷などにより増加するものの、運動や食事の影響は受けないという特徴があります(血中濃度は遺伝的に決定され、環境因子による影響は少ない)。つまり、家族歴の聴取も重要です。
LDL値との相関はないことが多く、LDL値正常であってもLp(a)が高値であることもありますので個別の測定が必要です。

作用機序

    抗線溶作用:Lp(a)のplasminogen受容体拮抗作用によって線溶抑制状態となります
    動脈硬化促進作用:TGF-βの活性抑制による中膜平滑筋細胞の増殖促進作用や、酸化リン脂質に対するスカベンジャー作用がストレス増大時に過負荷状態となり、血管壁マトリックスに蓄積する

血中Lp(a)濃度が25-40 mg/dlを超えると動脈硬化、血栓症、虚血性心疾患、虚血性脳血管障害の合併が増加します。また、抗線溶作用もあることから、肺塞栓(PE)、深部静脈血栓症(DVT)の危険因子としても知られています。

脳梗塞との関連
Lp(a) >30mg/dlで脳梗塞が2.23倍となる報告があります。主にはアテローム血栓性脳梗塞や若年性脳梗塞と関連して報告されていますが、脳小血管の虚血病巣を見ることもあります(その場合も微小脳出血は少ない印象があります)。

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