全身造影CT、FDG-PET、Gaシンチなど
血液検査:LDH上昇、s-IL2R上昇、CRP軽度高値、EB抗体、EB-PCRなど
リンパ節生検:EBER in situも。組織学的には、び漫性大細胞型B細胞リンパ腫,ホジキンリンパ腫が多く、特にdiffuse large〜mixed B cell lymphomaの頻度が高いようです。
全身のリンパ節腫大、リンパ節外病変が検出されます 生検されたリンパ節ではEBER (EBV-encoded small RNA) in situ hybridization (EBER-ISH)法での陽性シグナルが見られることが多く、発症にEBVの関与が示唆される例が多く存在します。
Lymphomatosis Cerebri 白質脳症の鑑別の一つになるような造影されないびまん性の白質病変を呈す病型です。リンパ腫細胞が原因であるにも関わらず造影されないのはBBBが保存されているためともされています。この病型の場合には、多くの場合diffuse large B cellで、免疫正常者での発症がほとんどです。 症状:亜急性の認知症や、小脳失調 画像所見:大脳の左右対称性の白質病変で、深部白質、基底核、脳梁、小脳に異常信号を認め、基本的に造影されませんが、病期が進行するとGd造影されるようになることもあるようです
AIDS関連中枢神経原発悪性リンパ腫とEBV HIV感染者には高率に悪性リンパ腫が続発します。そのほとんどが非HIV感染者に発生する悪性リンパ腫と異なって、リンパ節外の臓器を原発部位とするのが特徴です。この中で脳を原発部位とするものをAIDS関連中枢神経原発悪性リンパ腫(AIDS-associated primary central nervous system lymphoma:AIDS-associated PCNSL)と呼びます。 その頻度は、HIV感染者では非HIV感染者と比較して約3600倍と高く、通常、血中のCD4陽性Tリンパ球数が50/μl以下で発症するとされています。 病理学的には95%以上が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫で、リンパ腫細胞にEBVが検出されます。AIDS関連中枢神経原発悪性リンパ腫の発生に関しては、次のような機序が推定されています。
Cancer-related coagulopathy (Trousseau’s syndrome): review of the literature and experience of a single center of internal medicine. Clin Exp Med. 2013 Mar 2.
Trousseau症候群に関する総説と単一施設のデータ
Papilledema as the Sole Magnetic Resonance Imaging Finding in Leptomeningeal Metastasis. Arch Neurol. 2010;67(3):362-363.
脳MRIでの異常所見が乳頭浮腫のみであった癌性髄膜炎の54歳女性例
Neoplastic Meningitis Related Prognostic Significance of the Karnofsky Performance Status. Arch Neurol. 2009;66:74-78.
カルノフスキー・パフォーマンス・ステータスが70点以下の癌性髄膜炎症例は予後が特に悪い
Clinicopathological features of neuropathy associated with lymphoma. Brain. 2013;136:2563-78
悪性リンパ腫による末梢神経障害(neurolymphomatosis)の臨床的、病理学的特徴
Guideline on the prevention of secondary central nervous system lymphoma: British Committee for Standards in Haematology. Br J Haematol. 2013 Aug 27
悪性リンパ腫の中枢神経浸潤予防のためのガイドライン
ABVD Alone versus Radiation-Based Therapy in Limited-Stage Hodgkin’s Lymphoma. N Engl J Med. 2011 Dec 11.
限局期ホジキンリンパ腫患者において,ABVD 化学療法単独は,放射線療法を単独で行った場合や放射線療法と ABVD 化学療法を併用した場合よりも長期(12 年)生存率が高く,治療関連晩期死亡も有意に少なかった
Teaching NeuroImages: Primary diffuse large B-cell lymphoma of the cranial vault. Neurology 2009 73: e84-e85.
頭蓋冠に腫瘤を形成した骨原発びまん性大細胞型リンパ腫の67歳女性例