ジストニア(Dystonia) 治療

1.ボツリヌス毒素
局所性ジストニアでは第一選択です。

2.薬物療法

    セルシン
    リボトリール
    アーテン:比較的大量に投与。1次性ジストニアで唯一有効性が証明されています
    ドーパミンアゴニスト:パーロデルなど
    ネオドパストン:ドーパ反応性ジストニアでは著効します。若年者のジストニアには必ず試して下さい
    リオレサール
    ダントリウム
    メキシレチン大量投与

3. バクロフェン髄注療法
全身性ジストニアへの効果が知られています

4. 外科的治療

    深部脳刺激術あるいは破壊術
    書痙では視床手術
    眼瞼攣縮では、眼輪筋切除術
    痙縮性斜頸では選択的末梢神経遮断術

その他
理学療法、心理療法、針治療など

 

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心因性不随意運動(PMD; psychogenic movement disorders) 診断

はじめに
神経内科医であれば、不随意運動を来す疾患を網羅的に検索しても原因がなく、心因性と考えざるおえない不随意運動をしばしば経験すると思います。一方で、近年これらの心因性不随意運動を積極的に診断する試みがなされてきています。
心因性不随意運動は、振戦が圧倒的に多く、次にジストニアが多いようです。舞踏運動の報告もありますが頻度はかなり低く、心因性movement disorderの2-5%程度のようです。以下の特徴が総説によく記載されています。

A) Historical(病歴)

    1. Abrupt onset(急性発症)
    2. Static course(非進行性)
    3. Spontaneous remissions(自然寛解)
    4. Obvious psychiatric disturbance(明らかな精神障害の合併)
    5. Multiple somatizations(複数の身体化障害)
    6. Employed in health profession(医療従事者)
    7. Pending litigation or compensation(係争中の訴訟をかかえる)
    8. Presence of secondary gain(二次的利益の存在)
    9. Young age(若年、女性)

B) Clinical(臨牀徴候)

    1. Inconsistent character of movement (amplitude, frequency, distribution, selective ability)
    一貫性に乏しい症状(頻度,振幅,分布など)
    2. Paroxysmal movement disorder(発作性)
    3. Movements increase with attention or decrease with distraction
    (注意させると増加し,気をそらさせると減少する;非常に重要な所見です!)
    4. Ability to trigger or relieve the abnormal movements with unusual or non physiological interventions. (e.g trigger points of the body)
    (非生理的な不随意運動の誘発,消失(トリガーポイントの存在など))
    5. False weakness
    (偽の筋力低下)
    6. False sensory complaints
    (偽の感覚障害)
    7. Self-inflected injuries(自傷行為)
    8. Deliberate slowness of movements(意図的な運動遅延)
    9. Functional disability out of proportion to exam findings
    (診察所見を超える機能障害)
    10. Movement abnormality that is bizarre, multiple or difficult to classify
    (奇妙で,多発する,分類困難な運動異常)

C) Therapeutic responses(治療反応性)

    1. Unresponsive to appropriate medications(適切な治療に対して反応不良)
    2. Response to placebos(偽薬が有効)
    3. Remission with psychotherapy(精神療法で寛解)

PMD診断のためのビデオプロトコール(J Neuro Sci 2007: 263; 94-99)
以下の連続したタスクを座位で行います。PMDでは、主に5番目のタスクで振戦が減弱し、8.9.番目のタスクで暗示にかかり、11番目のタスクで振戦が増強する特徴があるようです

    1.座位で手を腿の上において10秒間
    2.腕を前にのばして指広げて10秒間
    3.腕を外転させ、肘を曲げる
    4.指鼻試験(各上肢5回)
    5.片手ずつD2, D5,D3の順にfinger tapping 10回
    (反対の腕は前に伸ばして)
    6.片手ずつ手首を1-2Hzでゆっくり曲げ伸ばし 10回
    (反対の腕は前にのばして)
    7.各手で、大腿を速めに10回tappingする
    8.腕を伸ばした状態で「過呼吸で振戦が大きくなる」と被験者に伝え、10秒間過呼吸をしてもらう
    9.腕を伸ばした状態で、「からだに震えるものが触ると振戦がよくなります」と被験者に伝え、音叉を額に止まるまで当てる(2回)
    10.腕を伸ばした状態で、serial 7sをやってもらう
    11.片手ずつ、机に手をつけないようにしてアルキメデスのらせんを書いてもらう
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ミオクローヌス・ジストニア症候群 治療

今のところ、M-Dの病院に対する治療法はなく、下記の対症療法も大きな効果は期待できません。
ベンゾジアゼピン、抗コリン薬(トリへキシフエニジル)、ドパミンアゴニスト、セロトニン関連薬(トリプトファン,パロキセチン)、アマンタジン、抗てんかん薬(バルプロ酸、levetiracetam、バルビツール酸系薬、プリミドン、ピラセタム、カルバマゼピン、ガバペンチン)、神経安定薬(tetrabenazine、ハロペリドール)、β遮断薬など、様々な薬剤が試されいます。
内服治療

    抗コリン薬(アーテン)
    ベンゾジアゼピン
    抗てんかん薬:Levetiracetam、ピラセタム、ゾニサミド
    L-dopa、ドパミンアゴニスト投与
    アルコール:大部分の患者に対し劇的に有益 

その他

    ボツリヌス毒素:限局性ジストニア姿勢の治療に使用できる
    DBS:身体能力障害を伴う重症患者では選択肢の1つでとなります。他のタイプの原発性ジストニアと同様に、GPiに対するDBSはM-D患者においても安全かつ有効なようです。報告されている有益性は他の原発性ジストニア患者と同等で,改善率はミオクローヌスとジストニアのいずれにおいても通常50%を超えます。
    また、視床中間腹側核に対するDBSが有効であるとの報告もあります
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ミオクローヌス・ジストニア 診断

概念
ミオクローヌス・ジストニア(myoclonus-dystonia;M-D)は,ミオクローヌス発作とジストニアと組み合わさった症状を特徴とする運動障害で,非常に稀な疾患です。
SGCE遺伝子(OMIM 604149)変異との関連があると言われています

疫学
遺伝性M-Dは、常染色体優性遺伝で10〜20歳で発症します
稀に、高齢発症もあります
女児のほうが男児よりも早く発症します(平均5歳 vs. 8歳)

症状
ミオクローヌス

大部分の症例はミオクローヌスが主症状で、ミオクローヌスが単独でみられる場合と,ジストニアを合併する場合とがあります
典型的な症状は非常に短時間の「電撃様」ミオクローヌス発作ですが,これが単独でみられる場合と軽度?中等度のジストニアを合併する場合があって、通常,上半身に好発するミオクローヌスはしばしば安静時にみられ,姿勢,動作,精神的ストレスにより誘発されたり,増悪したりしますが,刺激で誘発されることはないようです。
よくみられるパターンの1つに,上肢ミオクローヌスを伴い,頚部に好発する体幹性ミオクローヌス(axial myoclonus)があります。下肢ミオクローヌスが認められる症例は約25%です。

ジストニア
症例の約20%はジストニアを初発症状とします
ジストニアがみられる場合,ジストニアは通常軽度?中等度で、症状としては頚部ジストニアと書痙が最も多いようです。時に下肢が侵されて,下肢が初発部位となることもありますが、喉頭ジストニアはほとんどみられません

精神症状
M-D家系の一部では,うつ病,不安障害,強迫性障害,人格障害,噌癖,注意欠如・多動性障害(ADHD)症候群などの精神障害が報告されています

検査

    血液検査:乳酸、ピルビン酸、セルロプラスミン、Cu、赤血球形態に異常がないことを確認します
    脳MRI、脳CT:通常異常を認めません
    眼科受診:異常を認めないことを確認します
    表面筋電図:ミオクローヌス性バーストの持続時間は25-250msec、ジストニアは共同筋群と拮抗筋群の共同収縮や比較的長いジストニア性バーストはジストニア症状がある、身体箇所のミオクローヌスと関連している場合があります
    SEP:C反射やGiant SEPは記録されませんので、ミオクローヌスは皮質下性と考えられます

M-D確実例(defnite M-D)の診断基準

    1. 若年発症(20歳未満)
    2. 上半身に好発するミオクローヌスが,単独もしくはジストニアを合併する形でみられる
    3. 父系遺伝を伴う家族歴がある(「父系遺伝」はSGCE変異または欠失によるM-Dにのみ適用)
    4. 小脳性運動失調,痩縮,認知症など,他の神経学的所見はない。
    5. 脳MRI所見は正常

M-Dを示唆する追加所見

    ミオクローヌスに先行する電位変化を伴わない短いミオクローヌス性バースト(25?250ミリ秒)
    C反射反応(C-reflex Response)は陰性で,巨大体性感覚誘発電位は認めない
    小児期または思春期における四肢ジストニアの自然寛解
    アルコール摂取による改善

鑑別診断

    進行性ミオクローヌスてんかん
    多動性代謝性疾患
    DYT1およびDYT5ジストニアなどの原発性ジストニア
    良性遺伝性舞踏病
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Wilson病 治療

早期発見、早期治療が重要で予後に関わります
治療目的は銅のキレート、排出促進、摂取の減少です

食事療法
低銅食
チョコレート、レバー、ナッツ、マッシュルーム、貝などに銅が多く含まれます

薬物療法
軽症例はキレート剤、中等度以上はキレート剤と酢酸亜鉛薬の併用を主に行います。併用の場合は、キレート剤と酢酸亜鉛の内服は1時間以上の間隔を空けて下さい(作用が減弱する場合があります)

    D-ペニシラミン
    メタルカプターゼ 1000-1500mg/日 食前1時間あるいは食後2時間
    銅をキレートしたペニシラミンの80%が尿から排出されます。
    副作用(発熱、皮疹などのアレルギー、血小板減少、好中球減少、蛋白尿)が強い場合は、200-500mg/日の少量から徐々に漸増する場合もあります。
    抗ビタミンB6作用のためビタミンB6併用することも特に小児、妊婦では行います
    塩酸トリエンチン (trientine)
    メタライト250 900-1200mg/日 分3
    ペニシラミンが副作用で使用できない場合に用いられてきましたが、最近はfirst line treatmentになっているようです
    テトラチオモリブデン酸アンモニウム(ammonium tetrathiomolybdate)
    上記二つの薬剤と同様に、これも銅キレート剤です
    酢酸亜鉛
    ノベルジンカプセル 75-150mg/日
    副作用:胃部不快感、悪心、リパーゼ及びアミラーゼ上昇
    亜鉛は銅の腸管での吸収を抑制します。

肝移植
薬物療法が効果がない例、肝機能障害が強い例などに考慮されることもあります

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口唇ジスキネジア(広義) 治療

一般的な口唇ジスキネジアの治療は抗精神病薬を代表とした薬剤性の遅発性ジスキネジアの治療が最も知見があり、それにならう傾向にあると思われます

1. 薬剤性の場合は原因薬剤の中止や減量、他剤への変更

    原因薬剤を極力中止、減量する事が長期的に見るとジスキネジアの改善効果があるようです。ただし、精神症状 がある場合、精神科医と相談して他剤への切り替えも考慮します。定型抗精神病薬はなるべく減らしますが、一時的にジス キネジアも精神症状も悪化することがあるので説明が必要です。

2. 不随意運動に対する治療
一般的には、リボトリール、セレネース、セロクエル、アーテンなどがよく使用されると思われます。が、なかなか著効はしません

    非定型抗精神病薬:あえて加える事もありますが、セレネースよりはセロクエル(quetiapine)やclozapineの方が害が少ないようです
    GABA 作動薬:ジアゼパム(diazepam)、クロナゼパム(clonazepam)
    ドパミンを枯渇する薬剤:レセルピン、tetrabenazine(本邦未承認)など
    ドパミン作動薬:受容体を休ませるため効果があると考えられています
    アーテン(抗コリン薬):効果があることもありますが、むしろ悪化させる事もあり、注意が必要です
    ビタミンE:効果ありという報告もあります
    カルシウム拮抗薬:急性に治療が必要なジストニアなどで使用します
    ボツリヌス毒素:今のところ最も効果的です
    脳深部電気刺激術(DBS):重症で他に方法がないときには考慮する。強い効果は期待できません
    その他、エビデンスが殆どないもの
     エクセグラン、デパケン、levetiracetam
     バクロフェン
     リチウム
     ビタミンB6
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脳深部刺激療法 治療

日本メドトロニック>こちら

現在DBS治療が保険医療の対象となっている疾患は以下の二つです

    パーキンソン病
    本態性振戦
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常染色体優性 脊髄小脳変性症

比較的頻度の高いものは、以下のようなタイプです

    脊髄小脳失調症1 型(SCA1)[6p22-23, ataxin1]
    脊髄小脳失調症2 型(SCA2)[12q23-24.1, ataxin2]
    Machado-Joseph病 (SCA3)[14q24.3-32.1, MJD gene]
    脊髄小脳失調症6 型(SCA6)[19p13, CACNA1A]
    脊髄小脳失調症7型(SCA7)[3p12-21.1, ataxin7]
    脊髄小脳失調症10 型(SCA10)[22q13-qter, E46L]
    脊髄小脳失調症12 型(SCA12)[5q31-33, PPP2R2B]
    歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA) [12p12-ter, DRPLA gene]
    脊髄小脳失調症31型(SCA31)

脊髄小脳失調症1 型(SCA1)
小脳失調で発症、腱反射亢進、注視眼振、外眼筋麻痺などが認められる。進行期には筋萎縮、外眼筋麻痺、腱反射の低下を伴うことが多い
第6染色体短腕、SCA1遺伝子内のCAGリピートに異常伸長を認める(40リピート以上)

髄小脳失調症2 型(SCA2)
小脳失調で発症することが多い、発症早期から緩徐眼球運動、腱反射の低下がみられることが多く、本疾患の特徴、痙性はまれで、むしろ筋ト?ヌスは経過と共に低下、発動性低下や人格低下も病期後半にあらわれる
第12染色体長腕に遺伝子座をもつSCA2遺伝子内のCAGリピートに異常伸長を認める(33リピート以上)

Machado-Joseph病 (SCA3)
常染色体優性遺伝、表現促進現象
若年?中年、ときに老年に小脳性運動失調を初発
眼振、錐体路徴候(痙性を示すことが多く特徴的)、その他アテトーシス、ジストニア、びっくり眼、顔面ミオキミア、眼球運動障害、筋萎縮などもある
晩期には感覚障害、自律神経症状 (排尿障害)も認められることがある
MRIで小脳萎縮、脳幹(特に被蓋部)萎縮を認める
第14染色体長腕(14q32)に遺伝子座をもつ MJD1遺伝子内のCAGリピートに異常伸長(55リピート以上)を認める

脊髄小脳失調症6 型(SCA6)
常染色体優性遺伝(表現促進現象はない)
中年?老年に小脳性運動失調で発症し、ゆっくりと進行する
歩行障害、四肢の失調、構音障害など純粋小脳失調を呈する
眼振が認められるが外眼筋運動障害はない
MRIで小脳萎縮のみを認める
第19染色体長腕上の電位依存性カルシウムチャネルのa1Aサブユニット遺伝子内のCAGリピートに異常伸長を認める(21リピート以上は本症の発症に強く関与)
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Axial, Saggitalともに、小脳が選択的に萎縮しています。このような脳幹萎縮を伴わないパターンは、SAC6でよく見られます

歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)
常染色体優性遺伝(顕著な表現促進現象)
第12染色体短腕遺伝子内のCAGリピートに異常伸長を認める(49リピート以上)
発病年齢は小児から中年まで幅広く、発病年齢によって臨床症状が異なる
20歳以下の若年発病ではミオクローヌス、てんかん、精神発達遅滞又は痴呆、小脳性運動失調が主症状、40歳以上の発病では小脳性運動失調、舞踏アテトーシス、性格変化、痴呆などが主症状、20-40歳では上記の移行型を示す
眼振や錐体路徴候を呈することがあるが、外眼筋麻痺、筋萎縮、感覚障害などはほとんどない
MRI:小脳萎縮、脳幹萎縮というよりも子作りな感じ。尾状核の萎縮はありませんが、脳幹や大脳白質の高信号が広範に出現します
drpla

DRPLAの脳MRI、FLAIR強調画像

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Isaccs症候群,Morvan症候群 治療

1.胸腺腫や肺癌の治療
胸部CTで発見されれば、速やかに治療を行います

2.血漿交換などの免疫療法
血漿交換が著効することが知られています。効果は1週間から1ヶ月間程度です。
その他、IVIG、副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤の報告があります

3.対症療法
カルバマゼピンやフェニトイン等の抗痙攣薬

予後
自然軽快例がある一方、悪性胸腺腫を含めて、悪性腫瘍がある場合には腫瘍による直接死以外にも予期せぬ死亡例があるようです
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胸腺腫などが見られることもありますが、さらに自然退縮することも稀にあります

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Isaacs症候群, Morvan症候群 診断

病態
後天的に電位依存性Kチャネルに対する抗体(抗VGKC抗体)が産生され、これにより中枢神経、末梢神経、自律神経の過興奮がおこる疾患です

症状

    不随意運動:neuromyotonia、睡眠時も持続するmyokimia、、運動により増強する有痛性筋痙攣・筋硬直、pseudomyotonia、
    自律神経症状:発汗過多、唾液・涙分泌過多、膀胱直腸障害、不整脈(期外収縮、QT延長)
    精神症状:重度の不眠、幻覚、せん妄、人格変化、痴呆、痙攣
    体重減少

軽度の不眠、不安、抑うつはIssacs症候群でもみられるのですが、それ以上の精神症状を伴った場合はMorvan症候群とするようです。
神経学的には四肢の筋硬直、grip myotonia, 筋硬直に起因する歩行障害が見られるのですが、ミオトニア疾患と異なり、percussion myotoniaは認められないことが特徴です

検査所見

    血清抗VGKC抗体陽性
    髄液oligoclonal band陽性
    筋電図にてmyokimic discharge、neuromyotonic discharge、
    神経伝導速度にてCMAPあるいはF波に引き続く低振幅反復性筋電図(反復放電stimulus induced repetitive discharge(SIRD)
    終夜脳波にてnon-REM sleep、徐波が検出されない
    sural nerve生検・筋生検は大部分は正常、brain cutting は特異所見なし
    他の自己免疫疾患検索:重症筋無力症や橋本病など
    胸部CT:胸腺腫や肺癌検索

抗VGKC抗体の作用機序
病変部位としては通常の神経ブロックでは症状や筋電図所見に著効は見られず、神経筋遮断薬で消失することより、神経終末付近で神経の興奮性が上昇していると考えられています
抗体が直接チャネル機能そのものに影響を及ぼすのではなく、チャネル蛋白合成の抑制などチャネル密度の低下させることで作用します

    異所性発火部位:末梢神経終末部と近位部にあり、症例によりどちらかが優位性を持つ。
    中枢神経症状の出現機序:?抗体の直接作用、?末梢の抗体作用で内分泌的な異常が起こり、中枢に作用する
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