Sjogren (シェーグレン)症候群 無菌性髄膜炎 診断と治療

はじめに
シェーグレン症候群に伴い発症する髄膜炎、髄膜脳炎で、自己免疫性髄膜脳炎の一種です。ただし、SLEなど他の自己免疫性疾患でも髄膜脳炎を発症しますので、SLEの合併の有無など注意深い検査が必要です。

疫学
原発性シェーグレン症候群に伴う神経症状としては比較的希で、神経合併症のうち無菌性髄膜炎は約2.4%程度の発症割合です。

検査
髄液:単核球主体の増加、形質細胞や組織球などの多彩な細胞の出現、総タンパク、IgG、IgG indexの上昇、SS-A抗体価の上昇
造影脳MRI:希に軟膜の造影増強効果を認めます。
脳波
SPECT
他の感染性疾患、腫瘍性疾患の除外
その他は、シェーグレン症候群 診断を参照

発生機序
炎症細胞の髄膜浸潤や髄膜の血管炎が想定されています。

治療
再発率が高いのが特徴です。初期治療はステロイドが多いと考えられますが、再発例には何らかの免疫抑制剤の追加が必要と考えられます。
1. ステロイドパルス療法

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巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎) 治療

1. ステロイド治療
ステロイドが著効する疾患ですので、基本はステロイド治療となります。

予後
未治療であれば50%が失明するとされています。また、片眼の失明からもう片眼の失明までの期間は1週間程度との記載もあります。
ステロイドが著効するため、多くは数年以内に寛解状態になりますし、脳血管や大血管に障害が起こらなければ生命予後は良好です。

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巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎) 診断

概念
巨細胞性動脈炎(Giant Cell Arteritis:GCA)は,高齢者の側頭動脈に好発する原因不明の血管炎で、中~大径の動脈が障害されます。
以前は側頭動脈炎(Temporal Arteritis)の病名が用いられていました

病態
大血管と中血管に、T細胞とマクロファージが浸潤して、しばしば肉芽腫を形成します。血管腔の狭小化を伴いやすいため、支配組織が虚血に陥ることにより様々な症状が出現します。好発血管は以下の通りです

    浅側頭動脈
    眼動脈
    後網様体動脈
    椎骨動脈
    網膜中心動脈
    ときに大動脈、冠動脈、内頸・外頸動脈も侵される

症状

    発熱
    頭痛(まれに後頭部の痛み):,拍動性/片側性で、夜間に悪化する傾向
    側頭動脈の痛み、肥厚、発赤
    顎破行:噛んでいると顎の筋肉が痛くなる
    黒内障、失明、眼痛、複視(動眼神経障害)
    リウマチ性多発筋痛症

検査

    血液:血沈、CRP、貧血、血小板増多、IL-6、ANCAは通常は陰性、HLA?DR4、LA?DRB1*04
    蛍光眼底血管造影
    MRI、MRA:浅側頭動脈などの壁不整、狭小化や狭窄
    超音波検査:側頭動脈の内腔周囲に“hypoechoic halo”など
    FDG-PET:血管壁に沿った集積で、動脈硬化のプラークによる血管壁の局所的な集積と異なります
    側頭動脈生検



FDG-PET:両側の椎骨動脈にFDGの集積を認めます。水平断では、血管壁の周辺にそった集積が確認できます。
診断基準(ARC 1990年)

    1. 50歳以上の発症
    2. 新規発症の頭痛
    3. 側頭動脈異常(圧痛、または拍動の減弱)
    4. 赤沈の促進(50mm/hr以上)
    5. 異常な動脈生検所見 – 単核細胞浸潤または肉芽腫性炎を伴う壊死性血管炎
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アミロイドーシス 治療

アミロイドーシスガイドライン

ALアミロイドーシスの治療
昔はメルファラン+デキサメサゾンが一般的でしたが、最近はAuto PBSCT適応例はなるべく行う方針となることが多いと思われます。

    1. 自家末梢血幹細胞移植:心機能が保たれている場合のfirst choiceになりつつあります
    2. メルファラン+デキサメサゾン
    3. 高容量デキサメサゾン
    4. サリドマイド
    など



Gertz MA. Am J Hematol. 2011;86:180-6.より抜粋
ALアミロイド―シスの予後
予後不良な疾患で、平均生存率は3.8年です。27%が診断から1年以内に死亡、10年以上生存した群は31%のようです。心アミロイド―シスが75%。Tropnin-T 0.035μg/L、BNP 332ng/Lをカットオフとして以下の様にstageを分類すると予後は以下の通りです。
Stage 1:26.4ヶ月 Stage 2:10.5ヶ月 Stage 3:3.5ヶ月

AAアミロイドーシスの治療
原疾患の治療

家族性アミロイドーシス(FAP)の治療
肝臓移植療法:異型TTRの90%を産生する肝臓を取り替えます

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アミロイドーシス 診断

アミロイドーシスガイドライン

概念
アミロイドーシス(Amyloidosis)とは「アミロイド」と呼ばれる蛋白が全身の臓器の細胞外に沈着する疾患です。大きく分けて、全身性と限局性に分類されます。また、比較的頻度の高い軽鎖(light chain)がアミロイドとなって沈着するALアミロイドーシスには、原発性のものと、MMやMGUSに伴う続発性のものがあります。

分類
全身性アミロイドーシス

    非遺伝性:AL (light chainの沈着)、AA (血清アミロイドA沈着)、Aβ2Mなど
    遺伝性(家族性):FAP (トランスサイレチン)など

限局性アミロイドーシス

    脳アミロイドーシス:AD、CAAなど
    内分泌アミロイドーシス
    限局性結節性アミロイドーシス
    角膜ほかのアミロイドーシス

全身性アミロイドーシスの症状

    心症状:うっ血性心不全、不整脈
    腎症状:ネフローゼ症候群、腎不全
    消化器症状:吸収不良症候群、巨舌、肝腫大など
    末梢神経症状:sensory > motor polyneuropathy、自律神経障害、手根管症候群
    出血症状:皮膚や消化管から
    内分泌系:甲状腺や、唾液腺の腫大

検査

    心電図:低電位、V1-V3 QS pattern、伝導ブロック、不整脈
    心エコー:心筋肥厚、高輝度エコー
    血液:血清M蛋白や血清遊離軽鎖(FLC)(AL型の場合)、関節リウマチなどの検索、CRP、SAA、BNPやBT-proBNP、トロポニンT
    尿:Bence Jones蛋白(AL型の場合)、蛋白尿定量
    骨髄:骨髄生検像、骨髄のFlow cytometoryによる形質細胞(CD38陽性細胞)の割合や、κ、λ鎖の比なども有力な検索方法です
    自律神経:Head up tilt、MIBG心筋シンチ、SSR、CV-RRなどで、節後性の障害であることを確認する
    電気生理:末梢神経伝導速度検査、針筋電図
    組織診断:消化管、皮膚、腹壁脂肪、腎臓、腓腹神経など症状に応じて、また採取しやすいところから優先的に行いアミロイドの沈着を確認。Congo red染色の他に、DFS(ダイレクトファーストスカーレット)染色も
    骨病変:AL型でMMやMGUSの合併が疑われる場合、骨シンチやCT、MRIなど
    遺伝子診断:FAPはADですので、通常家族歴が認められるのですが、孤発例も少なくないため注意が必要です
    その他:舌や筋肉のエコーなど?
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アルコールによる神経疾患 診断

エタノールの動態
エタノールは胃で25%、残りは上部小腸で吸収されます。代謝速度は1時間に約8gで、これは1時間当り45度の蒸留酒30ml、ビールでは300mlに相当します。
また、エタノールは一般的な麻酔薬と同様の機序で神経細胞の細胞膜に作用すると考えられています。

アルコールによる神経疾患
A. エチルアルコール中毒(ethanol intoxication)
1.急性中毒(acute intoxication

    1)病的酩酊(pathological intoxication)
    2)一過性記憶喪失(alcoholic black out)
    3)アルコール性昏睡(alcoholic coma)

2.アルコール離脱症候群・禁断症候群(abstinence or withdrawal syndrome)

    1)振戦(alcoholic tremor)
    2)幻覚(alcoholic hallcination)
    3)離脱性痙學(withdrawal seizures)
    4)振戦せん妄状態(delirium tremors)

3.栄養障害性神経疾患(nutritional diseases of the nervous system)

    1)Wernicke-Korsakoff症候群
    2)多発性神経炎(plyneuropathy)
    3)ペラグラ(pellagra)
    4)アルコール性小脳変性症(cerebellar degeneration)
    5)タバコ・アルコール性/欠乏性弱視(tobacco-alcohol amblyopia)

4. 中毒あるいは機序が明らかでないアルコール関連神経疾患(diseased of uncertain pathogenesis associated with alcoholism)

    1)アルコール性痴呆症(alcoholic dementia)
    2)Marchiafava-Bignami病(脳梁の脱髄によるもの)
    3)浸透圧性髄鞘崩壊(osmotic myelinolysis)
    4)アルコール性ミオパチー(alcoholic myopathy)
    5)アルコール性ミエロパチー(alcoholic myelopathy)
    6)肝性脳症(hepatic encephalopathy)
    7)胎児性アルコール症候群(fetal alcoholic syndrome)

B. メチルアルコール中毒(methanol intoxication)

アルコールの代謝経路



アルコールの代謝には「アルコール脱水素酵素」と「アルデヒド脱水素酵索」が関与しています。アルコールが酢酸に代謝される一連の反応で、還元型NADH+ + H+が産生されます。
NADH/NADが上昇すると、ピルビン酸からの乳酸の生成が促進ます。その結果、ピルビン酸が減少して、ピルビン酸カルボキシラーゼ、 ホスフォエノールピルビン酸カルボキシラーゼを介する糖新生が低下します。
したがって、重症例では肝のグリコーゲンが枯潟するため低血糖が起こります。この 低血糖に対してグルコースを補充するとビタミンB1の急速な消費が起こるので、B1の補充が重要となります。

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Sjogren (シェーグレン)症候群 診断

定義
涙腺・唾液腺分泌低下による乾燥症候群を主徴とする慢性炎症性疾患です
もう少し難しく言うと、
慢性唾液腺炎と乾燥性角結膜炎を主徴とし、多彩な自己抗体の出現や高ガンマグロブリン血症をきたす自己免疫疾患の一つです。乾燥症が主症状となるので、角膜潰瘍や齲歯の増加を来しますが、唾液腺、涙腺だけでなく、全身の外分泌腺が系統的に障害されるため、autoimmune exocrinopathyと言われることもあります

診断

    血液検査:赤沈、SS-A抗体、SS-B抗体、その他の自己抗体、免疫グロブリン測定
    (SS-Aは高値であっても、低値であっても活動性の指標にはなりません)
    眼科受診:シルマーテスト、角膜潰瘍の有無
    耳鼻科受診:耳下腺シンチ
    皮膚科受診:唾液腺生検
    ガムテスト

Sjogren (シェーグレン)症候群に伴う神経症状

    末梢神経障害:血管炎性ニューロパチー、ニューロノパチー、感覚自律神経性ニューロパチーなど
    脳神経症状:三叉神経障害、内耳神経障害など
    無菌性髄膜(脳)炎:診断と治療
    多発性硬化症類似の中枢神経障害:ミエロパチーが多い

Medicine 2004;83:280-291より抜粋


診断基準
1. 生検病理組織検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

    A)口唇腺組織で 4 mm2 あたり 1focus (導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤)以上
    B)涙腺組織で 4 mm2 あたり 1focus (導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤)以上

2. 口腔検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

    A)唾液腺造影で Stage1 (直径1mm未満の小点状陰影)以上の異常所見
    B)唾液分泌量低下(ガム試験にて10分間 10ml 以下またはサクソンテストにて2分間 2g 以下)があり、かつ唾液腺シンチグラフィーにて機能低下の所見

3. 眼科検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

    A) Schirmer 試験で 5mm/5分以下で、かつローズベンガル試験(van Bijsterveld スコア)で 3 以上
    B) Schirmer試験で 5 分間に 5mm 以下で、かつ蛍光色素試験で陽性

4. 血清検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

    A) 抗 Ro/SS-A 抗体陽性
    B) 抗 La/SS-B 抗体陽性

[ 診断基準]
上の 4 項目のうち、
いずれか 2 項目以上を満たせばシェーグレン症候群と診断する。

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神経ベーチェット病 治療

生活指導

    全身の休養と保温
    バランスのとれた食事内容
    ストレスの軽減
    口腔内の衛生、齲歯、歯肉炎の治療
    また、神経症状と喫煙の関連も指摘されています

神経ベーチェット病

    1. ステロイドパルス療法が一般的です
    その他、
    2. アザチオプリンメソトレキサートシクロホスファミドパルスなどの併用が試みられることもあります
    3. TNF阻害薬:治療抵抗例
    急性型は副腎皮質ステロイド薬治療に反応して改善することが多いのですが、一部は急性発作を繰り返しながら、慢性進行型に移行します。
    一方、精神症状、人格変化などが主体とした慢性進行型にあまり効果的な治療はありませんが、メソトレキサート週一回投与(10-15mg/wk)の有効性が報告されてはいます。
    眼病変に使われるシクロスポリンは禁忌ですので、神経症状の出現をみたら中止して下さい

血管病変

    副腎皮質ステロイド薬(0.5-1.0mg/kg)
    以下の免疫抑制剤の併用も考慮します
    アザチオプリン(50-100mg)
    シクロフォスファミド(50-100mg)
    シクロスポリンA (5mg/kg)
    外科的治療:動脈瘤破裂例など。手術後に縫合部の仮性動脈瘤の形成などの病変再発率が高いので、可能な限り保存的に対処すべきとの意見もあります。また、手術した場合には、術後再発の防止のための免疫抑制療法を十分に行う必要があるようです。
    深部静脈血栓症をはじめ血管病変に対しては抗凝固療法を併用することも多いのですが、肺出血のリスクを上げる可能性もあって一定した見解はないようです

眼症状

    虹彩毛様体など前眼部に病変がとどまる場合:副腎皮質ステロイド点眼薬+散瞳薬
    重症網膜脈絡膜炎:急性眼底発作時にステロイドのテノン嚢下注射あるいは全身投与を行って、発作予防としてコルヒチン 0.5-1.5mgが良く使用されます。
    難治例:シクロスポリン 5mg/kg程度より開始して、トラフ値は150ng/mlを目安に調整します
    難治例2:インフリキシマブ(TNF阻害薬)が保険適用となりました。投与スケジュールは関節リウマチに、投与量はクローン病に準じ、0, 2, 6週に 5mg/kg投与し、以後8週間隔とするのが一般的です。

皮膚粘膜症状

    口腔内アフタ性潰瘍、陰部潰瘍:副腎ステロイド軟膏を局所塗布
    内服薬:コルヒチン、セファランチン、エイコサペンタエン酸など
    生活指導:口腔内、病変局所を清潔にたもつことを指導するのも重要です

関節炎

    コルヒチン
    消炎鎮痛薬
    少量副腎皮質ステロイド薬(プレドニゾロン換算10mg程度まで):上記で効果がない場合に使用します。短期的投与が望ましいようです

腸管病変

    副腎皮質ステロイド薬(0.5-1.0mg/kg):状態をみながら漸減し、できれば中止。長期投与は避けるのが原則です
    スルファサラジン (1500〜2000mg)
    メサラジン(1500〜2500mg)
    アザチオプリン (50-100mg)
    TNF阻害薬:難治例
    外科的治療:消化管出血や穿孔例
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ビタミンB1欠乏症 診断

病態
胃切除後などによりビタミンB1が低下するといわゆる脚気になります。浮腫、心不全以外に、神経内科領域では軸索障害型末梢神経障害、Wernicke-Korsakoff症候群が該当する病態で、今でもしばしば遭遇します

原因

    胃切除
    中心静脈栄養時にビタミン補充を忘れる
    嘔吐/下痢
    妊娠悪阻
    強い偏食

症状

    1. 末梢神経障害
    いわゆる手袋靴下型の運動感覚性末梢神経障害を来します
    2. 脳神経症状
    外眼筋麻痺、小脳失調(1.と同時に出現するとFisher症候群と似た臨床像を示すこともあります)
    3. 脳症
    意識障害、認知機能障害、作話、健忘などなど。最も後遺症として残りやすいのがKorsakoff脳症です。
    4. 心不全
    5. 浮腫
    6. 希にミオパチー

検査

    血液検査:必ず補充前にビタミンB1測定。その他、ついでに葉酸、VitB12、VitB6も測定しておきましょう
    脳MRI:中枢神経症状があるとき
    心機能評価
    末梢神経伝導速度検査:電気生理学的にも、末梢神経病理学的にも軸索障害型になります

WE
WE DWI

脳MRI(FLAIR; 上段、DWI; 下段左、ADC; 下段右)
T2高信号の異常領域は、中脳水道周囲、視床、乳頭体、小脳上部の順に見られることが多い印象があり、稀に大脳皮質にも異常信号を認めた例も報告されています
拡散強調画像 (DWI)は高信号ですが、ADC値の低下は目立たず、T2 shine throughの影響が強い、すなわちvasogenic edemaが疑われるということでしょうか???

豆知識
チアミンthiamine(ビタミン B1)はピルビン酸やα-ケトグルタル酸などのα-ケト酸や分枝アミノ酸の脱炭酸反応に作用することで、エネルギー産生に関与している。酵母、豚肉、豆類、牛肉、全粒の穀類にはチアミンが豊富に含まれているが、脱穀精米した白米にはわずかしか含まれていないため、米を主食にしている地域では欠乏症が比較的高頻度に認められる。また、紅茶、コーヒー、生魚、甲殻類にはチアミンを壊すチアミナーゼ thiaminazeを含んでいるため、大量のコーヒーやお茶を飲むことは体内のチアミンを理論上減少させることになる。また、アルコールはチアミンの吸収や代謝を直接阻害することも知られている。
 チアミン欠乏症のほとんどは摂取不足により、先進国ではアルコール依存症や悪性腫瘍などの慢性疾患が原因となることが多い。チアミン欠乏症の初期症状には、食欲低下や被刺激性などの不定愁訴があり、長期化すると脚気(beriberi)が起こる。beriberiには浸潤型(wet beriberi)と乾燥型(dry beriberi)があり、慢性的なチアミン欠乏に陥ったアルコール依存症患者はWernicke脳症(水平性眼振、眼筋麻痺、小脳失調、精神障害)を認める。これに記憶減退や作話の症状が加わると、Wernicke-Korsakoff症候群と呼ばれる。

  • Wet beriberi:心筋のエネルギー代謝障害と自律神経障害による心血管系の障害 →心肥大、頻拍、高拍出性うっ血性心不全、末梢浮腫、末梢神経炎など
    Dry beriberi:下肢に強い末梢感覚・運動神経の障害、深部腱反射の消失
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    甲状腺機能異常にともなう神経障害

    甲状腺機能亢進症の神経障害

      甲状腺中毒性脳症:精神症状、痙攣、意識障害、振戦、球麻痺
      重症筋無力症:筋易疲労性、複視
      ミオパチー:近位筋の筋力低下、筋萎縮
      周期性四肢麻痺:脱力発作、男性/低カリウムが多い
      外眼筋麻痺:複視、眼瞼浮腫、眼球突出
      脳血管障害:主幹動脈の狭窄やもやもや病の合併の報告がある

    甲状腺機能低下の神経障害

      粘液水腫様昏睡:意識障害、認知症、幻覚、痙攣など、橋本脳症との鑑別を
      ミオパチー:筋力低下、有痛性筋硬直、筋膨隆現象
      単ニューロパチー:手根管症症候群、外側大腿皮神経障害
      多発ニューロパチー:四肢末梢の感覚低下、筋力低下

    自己抗体による神経障害

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