Drug-induced tremors. Lancet Neurol. 2005;4:866-76.
薬剤性振戦の総説

5-FU投与後、急性発症した脳症の画像(左:DWI、右:T2)
慢性の5-FU脳症では白質に散在性のT2でもはっきりとした高信号を認めることがありますが、急性脳症の場合は、白質がびまん性にDWI高信号となり、T2の異常高信号が目立たないこともあります
A. Steroid sparing
適応疾患:多発性硬化症、NMO、神経サルコイドーシス、重症筋無力症、多発筋炎など
メトトレキサート錠
基本は7.5mg/週(2.5mg錠を3錠) 1週間に1度内服
- 2.5mgを12時間ごとに3回内服を週に1度行う方法もあります
体格の良い人は10mg/週、体重の少ない人は5mg/週と増減することもあります
少量を長期投与する場合は、血球減少、葉酸欠乏、間質性肺障害、MTX関連リンパ増殖性疾患(MTX-related lymphoproliferative disorders(MTX-LPD))の出現に注意してください
B. 癌性髄膜炎、中枢神経原発悪性リンパ腫などに対して、
大量MTX/LV救助療法
1. 大量MTX静注 (3.5g/m^3) 6時間で静注
2. LV(ホリナート)救援療法
下記の二つのPDFは良く読まれて下さい
- 注射用メソトレキセート添付文書(よく書いてあるので必ず読む)
MTX大量静注療法プロトコール
副作用
| 副作用 | 容量との関係 | |
|---|---|---|
| 肝臓 | 肝酵素上昇 | 容量依存的 |
| 肝線維症、肝硬変 | 容量依存的 | |
| 消化器 | 悪心、胃痛、食欲不振、口内炎 | 容量依存的 |
| 血液 | 汎血球減少 | 容量依存的 |
| 白血球減少 | 容量依存的 | |
| 大球性貧血 | 容量依存的 | |
| 血小板減少 | 容量依存的 | |
| その他 | 皮疹 | 容量と関係ない |
| 間質性肺障害 | 容量と関係ない | |
| 結節症 | 容量と関係ない | |
| リンパ増殖性疾患 | 容量と関係ない | |
| HB劇症肝炎 | 容量と関係ない |
King-denborough syndrome caused by a novel mutation in the ryanodine receptor gene. Neurology 2008 71: 776-777.
skeletal muscle calcium release channel リアノジン受容体遺伝子(RYR1) に新たな変異を認めた悪性高熱に感受性のあるKing-Denborough症候群の女性例
SLCO1B1 variants and statin-induced myopathy–a genomewide study. NEJM. 2008;359:789-99. Epub 2008 Jul 23.
スタチンにより誘発される筋障害は,有機アニオン輸送ポリペプチドをコードするSLCO1B1遺伝子のSNPと優位な相関がある.
Critical vasospasm during fingolimod (FTY720) treatment in a patient with multiple sclerosis. Neurology 2010 74: 2022-2024.
フィンゴリモド投与1週間後より、四肢の動脈攣縮を認めた多発性硬化症の41歳女性例
Chemotherapy-Associated Peripheral Sensory Neuropathy Assessed Using In Vivo Corneal Confocal Microscopy. Arch Neurol. 2010;67(3):364-365.
生体角膜共焦点顕微鏡にて非侵襲的に角膜の末梢神経障害が検出されたカペシタビンによる感覚性末梢神経障害
Glatiramer Acetate-Associated, CD30+, Primary, Cutaneous, Anaplastic Large-Cell Lymphoma. Arch Neurol. 2008;65:1378-1379.
MS症例に対するコパキソン(glatiramer acetate)投与により発症した皮膚悪性リンパ腫に関する症例報告
Four new cases of therapy-related acute promyelocytic leukemia after mitoxantrone. Neurology 2008 71: 457-458.
ミトキサントロン投与後に急性前骨髄球性白血病を発症した多発性硬化症の4例
Delayed leukoencephalopathy with stroke-like presentation in chemotherapy recipients. JNNP 2008;79:535-9.
くも膜下腔投与の化学療法後におこる脳卒中様白質脳症では,病変はMRIでADCが低下しており細胞傷害性浮腫を示し,また一部は可逆性の変化である
重篤副作用疾患別対応マニュアル:悪性症候群のPDFを熟読されてください
Read More治療の概要は以下の通りですが、診断に自信がなければ4.5-HT2A受容体拮抗薬投与はやめておきましょう。
1.候補となる薬剤の中止
2.全身管理
3.興奮のコントロール
ベンゾジアゼピン(特にジアゼパム(セルシンなど))の投与が一般的です。
4.5-HT2A受容体拮抗薬投与
ペリアクチンの場合、初回12mg投与、以後2時間おきに2mg。維持量は8mg/6時間。内服が難しい場合は、NG tubeから。
5.自律神経系のコントロール
低血圧:MAO-B阻害薬でしばしば引き起こされる。ノルアドレナリン、フェニレフリン、エピネフリンはCOMTによる代謝を受けないのでこれらの少量投与が望ましい。塩酸ドパミンはMAO-B阻害薬との相互作用が強くコントロールが難しい。
高血圧:ニカルジピン(ペルジピン)など
6.高熱のコントロール
基本的には熱中症に準じて治療しますので、軽い場合はクーリングと、セルシン。41℃以上の場合は、筋弛緩薬(ベクロニウム)を使って挿管(ICU行きですね)。
サクシニルコリンは、横紋筋融解による高K血症からの不整脈の危険性があり使わない。
その他、プロプラノロール(インデラルなど)、ブロモクリプチンはこの疾患には使用しません。特にプロプラノロールは半減期も長く、自律神経系の合併症を悪化させ続ける可能性があります。
さらに間違って、悪性症候群と診断した場合のダントロレン投与はセロトニン症候群の症状を悪化させますので注意が必要です。
予後
7割方は適切な処置により24時間程度で改善しますが、MAO阻害薬によるセロトニン症候群は遷延する例も多いようです。
Zonisamide discontinuation due to psychiatric and cognitive adverse events: A case-control study. Neurology 2010 75:513-518
エクセグランの副作用による精神症状、認知機能障害により投与を中断する割合は、それぞれ6.9%、5.8%あり、最高血中濃度が低い集団、症候性全般性てんかん、併用抗痙攣薬が多い集団などが危険因子であった
Cognitive effects of pregabalin in healthy volunteers: A double-blind, placebo-controlled trial. Neurology 2010 74: 755-761.
健常人に対するプレガバリン600mg投与で認知機能の悪化を認めた
A novel Nav1.7 mutation producing carbamazepine-responsive erythromelalgia.Ann Neurol. 2009;65:733-41.
V400M変異のあるナトリウムチャネル遺伝子Na(v)1.7ではCBZによりチャネルの活性/不活性の電位依存性が常態化され,CBZによる肢端紅痛症の原因となる.
Pearls & Oy-sters: Soft-tissue necrosis as a result of intravenous leakage of phenytoin. Neurology 2009 73: e94-e95.
フェニトインによる 軟部組織壊死
Autism spectrum disorders following in utero exposure to antiepileptic drugs. Neurology 2008 71: 1923-1924.
妊娠中のバルプロ酸により胎児が自閉症になる率が7倍に上昇した
Sedative and anticonvulsant drugs suppress postnatal neurogenesis. Ann Neurol. 2008;64:434-45.
NMDA受容体やGABA受容体に働く抗てんかん薬や鎮静剤の投与は,出生後のラットの脳の細胞増生や神経形成を阻害する.
Cross-sensitivity of skin rashes with antiepileptic drug use. Neurology 2008 71: 1527-1534.
抗てんかん薬使用時の皮疹発生交差感受性については全体として高く、特にカルバマゼピンとフェニトインを含む場合は著名である。
Hyperandrogenism, ovulatory dysfunction, and polycystic ovary syndrome with valproate versus lamotrigine. Ann Neurol. 2008;64:200-11.
バルプロ酸はラモトリジンより卵巣機能障害,多嚢胞性卵巣症候群を来しやすく,特に26歳以下で内服を開始した場合には高アンドロゲン血症が多くなる.
Bone health in young women with epilepsy after one year of antiepileptic drug monotherapy. Neurology 2008 70: 1586-1593.
フェニトインは他の抗痙攣薬(デパケンやテグレトールなど)と比較して閉経前の女性の大腿骨頚部の骨量を有意に減少させてしまう
