Erythropoietin protects the developing brain from hyperoxia-induced cell death and proteome changes. Ann Neurol. 2008;64:523-34.
マウス,ラットの実験でエリスロポイエチン投与は過剰酸素による神経障害やアポトーシスを抑制し,新生児に対する酸素投与における神経保護治療として有望かもしれない.
Umbilical cord blood transplantation for juvenile metachromatic leukodystrophy. Ann Neurol. 2008;64:583-7.
異染性白質ジストロフィーの3兄弟への臍帯血移植を行い,2年間の追跡で2人には症状や末梢神経伝導速度の改善がみられた.
橋本脳症の治療としては経験的にステロイド治療が行われることが多く、急性脳症型の発症早期では反応性が良好ですが、慢性・亜急性に精神症状を繰り返す症例では、反応性はあっても障害が残存したり、効果発現までに時間を要することがよくあります。
また再燃も多いため免疫抑制剤の併用が推奨されており、ステロイドが無効であった症例に免疫グロブリン大量療法・血漿交換が有効であったという報告もあるようです。
ステロイド
メチルプレドニゾロンパルス療法、引き続きプレドニゾロン経口投与(1mg/kg/日より開始し、治療効果を見ながら徐々に投与量を減らす)
その他
免疫グロブリン大量投与、血漿交換、エンドキサン、アザチオプリンなどが候補として考えられます。
概要
橋本甲状腺炎では、強い甲状腺機能低下症状態でも精神症状あるいは昏睡を来たします(粘液水腫性昏睡)が、橋本脳症とは甲状腺機能が正常あるいは補正しているにも関わらず精神神経症状を来たすことが特徴です。抗甲状腺抗体による自己免疫学的な機序が考えられています。
女性、高齢者に多い傾向があります。
症状
最も頻度の高い症状は意識障害ですが、何らかの精神症状もよく認められます。また、認知機能障害をきたしますので、痴呆性疾患との鑑別が重要です。
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意識障害、意識の変容:80%以上の症例で見られます
精神症状 (62%):厳格、興奮状態、感情不安、うつ症状など
認知機能障害、失見当識 (46%)
全身痙攣 (43%)
不随意運動 (32%):ミオクローヌス、振戦、オプソクローヌスなど
その他:失語、失行、錐体路症状、小脳症状 (16%)、感覚障害など
検査
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甲状腺検査:抗マイクロゾーム抗体 (TPO抗体)、抗体サイログロブリン抗体 (TG抗体)高値。甲状腺機能は正常、低下、亢進様々
脳MRI:65%は異常所見なし。まれに、萎縮や白質変性、辺縁系脳炎様の所見など
SPECT:全体的な低潅流
脳波:全般性徐波、まれに三相波やてんかん性脳波
髄液:70%で蛋白上昇、OCB時々陽性。まれに細胞数の軽度の上昇、髄液でも抗マイクロゾーム抗体 (TPO抗体)、抗体サイログロブリン抗体 (TG抗体)が上昇することがあります
抗α-Enolase抗体上昇(髄液・血清):福井大学医学部神経内科に測定依頼
鑑別診断
病型は、急性脳症型(意識障害・精神症状・痙攣):68%、精神病型(幻覚・せん妄・認知症):22%、小脳失調型:5%、CJD様の臨床像:5%に分類されますので、鑑別診断は以下の様な疾患になります
- Creutzfeldt-Jakob病
レビー小体病
粘液水腫性昏睡
中毒性・代謝性脳症
傍腫瘍性辺縁系脳炎
NMDA受容体抗体、VGKC抗体などによる自己免疫性脳炎
病理所見
脳実質内動静脈、毛細管周囲や、髄膜の血管周囲特に静脈を中心にリンパ球,マクロファージなどの著明な細胞浸潤が認められた例が報告されていて、Vasculitis(血管炎)が本症を引き起こす病態であると推察されています。
また2次性のびまん性グリオーシスも大脳,視床,基底核などに認められているようです。
Teaching NeuroImages: T2 hypointense thalami in infantile GM1 gangliosidosis. Neurology 2010 74: e47.
典型的な視床のT2強調画像での低信号を呈した小児GM1ガングリオシドーシスの13歳男児
Thalamic Changes in Tay-Sachs’ Disease. Arch Neurol. 2008;65:1669.
テイ‐サックス病による視床の変化
ABVD Alone versus Radiation-Based Therapy in Limited-Stage Hodgkin’s Lymphoma. N Engl J Med. 2011 Dec 11.
限局期ホジキンリンパ腫患者において,ABVD 化学療法単独は,放射線療法を単独で行った場合や放射線療法と ABVD 化学療法を併用した場合よりも長期(12 年)生存率が高く,治療関連晩期死亡も有意に少なかった
Teaching NeuroImages: Primary diffuse large B-cell lymphoma of the cranial vault. Neurology 2009 73: e84-e85.
頭蓋冠に腫瘤を形成した骨原発びまん性大細胞型リンパ腫の67歳女性例
T-cell neurolymphomatosis involving cauda equina and sciatic nerves. Neurology 2009 72: 98.
FDG‐PETで腰神経根と坐骨神経に病変を検出できた神経T細胞リンパ腫症の1例
Burkitt Lymphoma Presenting as a Rapidly Evolving Cavernous Sinus Syndrome. Arch Neurol. 2008;65:1668.
海綿静脈洞症候群を来たしたバーキットリンパ腫の33歳女性例
Quantitative Brain Measurements in Community-Dwelling Elderly Persons With Mild Parkinsonian Signs. Arch Neurol. 2008;65:1649-1654.
軽度のパーキンソニズムのある集団はない集団と比較して、MRIでの白質高信号領域が広いが海馬の体積は有意な変化はなかった
Emerging Viral Infections of the Central Nervous System: Part 2. Arch Neurol. 2009;66(9):1065-1074.
中枢神経ウィルス感染症の総説(PMLなど)
Emerging Viral Infections of the Central Nervous System: Part 1. Arch Neurol. 2009;66(8):939-948.
中枢神経ウィルス感染症の総説(パート1)
Continuous Electroencephalographic Monitoring in Critically Ill Patients With Central Nervous System Infections. Arch Neurol. 2008;65:1612-1618.
中枢神経系の感染症では、脳波上の痙攣波、周期性てんかん型放電が48%に認められ、予後不良因子だった
