CADASIL 治療

現疾患に対する根本的治療は今のところありません
再発予防
血圧の厳格なコントロールは重要です。
抗血小板薬は、脳出血のリスクも高い疾患であることから投与できない例が多いと考えられます。

認知機能障害に対する治療
アリセプトが、CADASILの認知機能障害に有効であるかどうかの研究はありますが、一部の症状の改善効果は見られたものの、残念ながら強い改善効果は認められませんでした。
ロメリジンで脳血流の改善や高次脳機能の改善が得られたとの報告もあり、治療法の一つになるかも知れません。

片頭痛治療
多くの場合Auraを伴う頭痛ですが、血管収縮作用のあるスマトリプタンよりは可能であればNSAIDsで対処した方がよいと考えられます。また、デパケンやβブロッカーによる予防を行うべきと考えられます

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遺伝性脳小血管病 診断


概要
遺伝性のHereditary Small Vessel Disease of the brain(SVDB)は家族性に小血管病変による脳血管障害を生じる疾患を網羅した疾患概念で、以下のように分類されます。多くは白質のびまん性の虚血性病変を引き起こします。
最も有名なCADASILはNOTCH3 異常、日本人に多い常染色体劣性遺伝のCADASILはHTRA1遺伝子異常が有名ですが、TREX1やCOL4A1遺伝子異常によるSVDBも判明し治験が飛躍的に増加しています。
日本語では、臨床神経201151巻6号P399-の総説が良く書かれています

Hereditary small vessel disease of the brainの一覧
常染色体優性遺伝

    CADASIL (NOTCH3遺伝子変異):治療診断
    COL4-related disorder (COL4A1遺伝子変異):診断
    AD-RCVL (TREX1遺伝子変異):診断
    Pontine autosomal dominant microangiopathy and leukoencephalopathy (PADMAL):遺伝子未同定
    HAS: hereditary systemic angiopathy hereditary small vessel disease of the brain:遺伝子未同定
    HEMID: hereditary multi-infarct dementia of the Swedish type:遺伝子未同定
    未分類

常染色体劣性遺伝

    CARASIL (HTRA1遺伝子変異)

伴性劣性遺伝

    Fabry病

原因遺伝子が判明している脳小血管病の特徴
Stroke 2010, 41:e513-e518 より引用


その他の単一遺伝子変異による脳血管疾患

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カリニ肺炎 治療

抗菌剤
1.バクタ(ST合剤)の内服 21日間
2.ペンタミジン(ベナンバックス)点滴:ST合剤の副作用で継続投与が不可能になった場合 21日間

    注射用蒸留水で溶解後、生食か5%ブドウ糖で点滴。
    必ず2時間以上かけて点滴。点滴速度が速いとショックや不整脈が起こることがあるので、患者にも時間をかけて点滴することを説明する。
    点滴の場合も、苦味などの味覚異常が現れるが、しばらくすれば元に戻ることを説明する。
    併用禁忌薬は必ず確認してください

3.ペンタミジン(ベナンバックス)吸入:ペンタミジン静注が継続困難な場合

    注射用蒸留水40?60mlに溶解し、ウルトラネブライザーを使用して行なう。
    肺野全体に薬が行き渡るように、座位―両側臥位―仰臥位―座位 の順に5分ごと体・変換しながら20?30分かけて行なう。
    吸入刺激が強い場合や、気道過敏性が強い場合には予め気管支拡張剤を使用することがある。
    換気のよい個室で行なう。
    吸入中に、咳や吐き気が出ることがあるが、休みながらでも最後まで行なうよう促す。
    吸入後は、口腔内に苦みが残る場合があるので、うがいや甘いものを食べてみるようにアドバイスする。
    吸入療法を行なう前に、結核菌や非定型抗酸菌の喀出が無い事を確認しておく

4.バクトラミン(ST合剤)点滴
5.アトバコン内服
+中等症以上の治療では副腎皮質ホルモンを併用する場合もある

副作用
カリニ肺炎の治療薬は、非常に副作用が強い薬が多いため、十分な観察が必要です
ST合剤:HIV感染者の場合、約50%の患者にアレルギー反応(皮疹)や発熱を起こす。 口内炎・頭痛・悪心・嘔吐・骨髄抑制・肝機能、腎機能障害(低ナトリウム血症や低カリウム血症)
ペンタミジン点滴:静注速度が速い場合には血圧低下、不整脈の出現。治療早期の低血糖と晩期の高血糖 ・ペンタミジン吸入:気管支痙攣、咳嗽、味覚異常
バクトラミン点滴:過敏症、肝機能障害、消化器障害、精神障害、貧血、腎障害 ・アトバコン:発疹、悪心、下痢、発熱、不眠、肝機能障害

病棟
可能な限り個室入院としてください
患者が病室から出るときはマスクを着用し、治療中はなるべく部屋から出ないよう指導する
労作時の呼吸困難が強いので、臥床時に呼吸苦がなくてもむやみに歩かせたりしない

カリニ肺炎の予防
CD4が200個/μ lを下回るようになったらバクタ(ST合剤)の内服を行います
ST合剤はカリニ肺炎の予防効果が高く、さらにトキソプラズマや細菌感染症、特にサルモネラに対する予防効果がありコスト面からも第1選択として使用されています
ST合剤にアレルギーのある人は脱感作療法によって、再投与できる場合が多いようです(脱感作項参照)

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カリニ肺炎 診断

概要
原虫であるニューモシスティス・カリニ はヒトの肺に常在しますが、免疫抑制状態時に肺炎を引き起こします。つまり、長期間のステロイド投与+免疫抑制剤投与やHIV患者でCD4が200個/μ l以下になった場合などに予防的治療を行なうこともあります

臨床症状

    発熱、体重減少、疲労
    呼吸困難(はじめは労作時に現れ、安静時にも認められるようになる)
    乾性咳嗽

診断
胸部X線、CT:びまん性スリガラス状陰影
痰培養、気管支肺胞洗浄液:trophozoiteの検出(Diff-Quick染色)かPCR
血清:KL-6、β-Dグルカンの上昇

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腎障害患者におけるGd造影剤使用に関するガイドライン

日本腎臓学会のWebsiteより抜粋
【はじめに】
重篤な腎障害のある患者へのガドリニウム造影剤使用に関連して、腎性全身性線維症(Nephrogenic Systemic Fibrosis:以下、NSF)の発症が報告されている。NSFはガドリニウム造影剤の投与後数日から数ヶ月、時に数年後に皮膚の腫脹や硬化、疼痛などにて発症する疾患であり、進行すると四肢関節の拘縮を生じて活動は著しく制限される。現時点での確立された治療法はなく、その死亡率は20?30%と推測される。本ガイドラインはNSFのさらなる発生を防ぐことを目的としたものであり、ガドリニウム造影剤使用にあたっては、以下の方針を推奨する。

【本文】
1.ガドリニウム造影剤は、腎障害の有無にかかわらず、診断のために不可欠と考えられる場合のみ使用されるべきであり、投与にあたっては各々の医薬品添付文書に則り用法、用量を厳守すること。

2.造影MRI検査にあたっては、性別、年齢、および血清クレアチニン値から推定GFR(推定糸球体濾過量:以下、eGFR)を算出して腎機能を評価することが望ましい(参考1)。なお、血清クレアチニン値は3ヶ月以内の採血データを用いることを原則とする。ただし、造影MRI検査までの間に腎機能低下を生じた症例や、その可能性のある症例については造影MRI検査日直近のデータを使用する)。

3.eGFRが 30ml/min/1.73m2未満(透析症例を含む)の場合には、ガドリニウム造影剤使用後のNSF発症の危険性が高いとされており、非造影MRI検査、単純CT、超音波検査などの検査で代替えすべきである。

4.eGFRが 30 ml/min/1.73m2以上、60ml/min/1.73m2未満の場合には、ガドリニウム造影剤使用後のNSF発症の危険性が必ずしも高くないとする意見もあるが、ガドリニウム造影MRI検査による利益と危険性とを慎重に検討した上で、その使用の可否を決定すべきである。なお、その際には、NSF発生報告の多いガドリニウム造影剤の使用を避けるのが賢明であろう。

5.eGFRが 60ml/min/1.73m2以上の場合には、ガドリニウム造影剤使用後のNSF発症の危険性が高いとする根拠は乏しいとされるが、必要最少量のガドリニウム造影剤を使用することが望ましい。

6.すでにNSFと診断されている症例には、ガドリニウム造影剤は投与すべきではない。

7.NSFならびにNSFとガドリニウム造影剤使用との関連については、未だ十分に解明されておらず、本ガイドラインは現時点で知り得た事実に基づくものである。今後新たな知見が得られることにより、本ガイドラインの内容は適宜変更されるものである。

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MAG抗体関連末梢神経障害 update

Prognosis of polyneuropathy due to IgM monoclonal gammopathy: A prospective cohort study. Neurology 2010 74: 406-412.
IgMモノクローナルガンモパチーに伴う末梢神経障害では、高齢発症及び脱髄型は日常生活の障害の強さと関連し、MAG陽性は障害の低さと関連していた(risk calculator

Neurosurgical treatment of tremor in anti-myelin-associated glycoprotein neuropathy. Neurology 2009 73: 1707-1708.
MAGニューロパチーによる振戦に対して視床への深部脳刺激療法が効果のあった82歳女性例

Detection of anti-MAG antibodies in polyneuropathy associated with IgM monoclonal gammopathy. Neurology 2009 73: 688-695.
ELISA法はIgM型単クローン性γグロブリン血症を伴う脱髄性末梢神経障害の72%でMAG抗体を検出できウェスタンブロット法(40-50%)よりも感度が良いが、脱髄性でない末梢神経障害でも陽性になってしまうことがあるのが難点

Placebo-controlled trial of rituximab in igm anti-myelin-associated glycoprotein antibody demyelinating neuropathy.Ann Neurol. 2009 Mar 18;65:286-293. [Epub ahead of print]
抗MAG抗体陽性脱髄性末梢神経障害に対するリツキシマブ投与の少数のプラセボとの比較試験で,有意な症状の改善と血清抗体価の低下が見られた.

Peripheral Autoimmune Neuropathy Assessed Using Corneal In Vivo Confocal Microscopy. Arch Neurol. 2009;66:403-405.
角膜共焦点顕微鏡による角膜神経の評価が有用であったMAG関連末梢神経障害の56歳男性例

Long-term effect of rituximab in anti-mag polyneuropathy. Neurology 2008 71: 1742-1744.
MAG関連末梢神経障害に対してリツキシマブ静注(週に1回4週間投与)で改善効果を認めるが、治療1年後も治療効果が持続していた

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先天性筋強直症 update

Neonatal hypotonia can be a sodium channelopathy: recognition of a new phenotype. Neurology 2008 71: 1740-1742.
先天性パラミオトニアの責任遺伝子Nav1.4に変異を認めた新生児筋緊張低下の1例

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失神 update

Transient loss of consciousness through the eyes of a witness. Neurology 2008 71: 1713-1718.
失神あるいはてんかん発作による一過性の意識消失のビデオを一度みた後に答えを選択させても診断に間違いが多く含まれていた

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MERRF update

Cardiac involvement is frequent in patients with the m.8344A>G mutation of mitochondrial DNA. Neurology 2010 74: 674-677.
ミトコンドリア遺伝子の8344 A to G変異では拡張型心筋症やWPW症候群の合併の頻度が高い

A New Mitochondrial Transfer RNAPro Gene Mutation Associated With Myoclonic Epilepsy With Ragged-Red Fibers and Other Neurological Features. Arch Neurol. 2009;66:399-402.
新たなTransfer RNAPro遺伝子変異を認めたMERRFの49歳女性例

Scotosensitive myoclonic seizures in MERRF. Neurology 2009 72: 858.
閉眼でミオクローヌスてんかん発作が誘発されたMERRFの42歳女性例

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間質性肺炎 診断

特発性間質性肺炎の診断基準
(1) 主要症状および理学所見 (1を含む2項目以上)
1. 捻髪音 (Fine crackles)
2. 乾性咳嗽
3. 労作時呼吸困難
4. バチ指
(2) 血液・免疫学的所見 (1項目以上)
1. KL-6上昇
2. SP-D上昇
3. SP-A上昇
4. LDH上昇
(3) 肺機能検査 (2項目以上で陽性)
1. 拘束性障害 (%VC<80%)
2. 拡散障害 (%DLco<80%)
3. 低酸素血症 (安静時PaO2,安静時AaDO2,6分間歩行時SpO2)
(4) 胸部X線画像所見 (1を含む2項目以上)
1. 両側びまん性陰影
2. 中下肺野,外側優位
3. 肺野の縮小
(5) 胸部HRCT画像所見 (1および2を必須)
1. HRCTを追加
2. 蜂巣肺
3. 牽引性気管支炎・細気管支拡張
4. すりガラス陰影
5. 浸潤影 (コンソリデーション)

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