関節リウマチに伴う神経障害 診断

関節リウマチに関連した神経系の合併症
中枢神経

    リウマチ性髄膜炎 (稀)
    脳血管炎(稀)
    器質脳症候群(OCB; organic brain syndrome) 稀
    環軸関節亜脱臼によるミエロパチー

末梢神経

    絞扼性末梢神経障害 :手根管症候群は頻度高い
    圧迫性末梢神経障害
    慢性進行性感覚性末梢神経障害
    血管炎性末梢神経障害
    2次性アミロイドーシスに伴う末梢神経障害

その他
過粘稠症候群、進行性多巣性白質脳症、SJÖGREN症候群

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Trousseau(トルーソー)症候群 update

Multifocal Stroke From Tumor Emboli. Arch Neurol. 2009;66(9):1174-1175.
多発する腫瘍塞栓で発症した49歳女性例

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その他の脳血管障害 update

Magnetic resonance angiography in reversible cerebral vasoconstriction syndromes.Ann Neurol. 2010;67:648.
可逆性脳血管収縮症候群のMRAでの多数例での観察により,M1とP2の収縮重症度をあわせたスコアが,PRESや脳梗塞の発症と関連していた.

Teaching NeuroImages: Confirmation of prenatal periventricular venous infarction with susceptibility-weighted MRI. Neurology 2010 74: e48.
傍側脳室に静脈性の梗塞がSWIで検出しえた新生児例

Inherited Metabolic Disorders and Stroke Part 2: Homocystinuria, Organic Acidurias, and Urea Cycle Disorders. Arch Neurol. 2010;67(2):148-153.
ホモシスチン尿症、グルタル酸尿症、尿素回路異常症などに関連した脳卒中の総説

Cerebrovascular disease related to COL4A1 mutations in HANAC syndrome. Neurology 2009 73: 1873-1882.
HANAC症候群では大脳白質、脳幹、脳室周辺の小血管病変やサイフォン部動脈瘤を含む多発性動脈瘤を多くの例で認めた

Deep Venous Anomaly: Caput Medusa in the Brain. Arch Neurol. 2009;66(11):1421.
脳血管造影にてメデューサの頭様の所見を呈した静脈性血管奇形の24歳男性例

Cerebral Fat Embolism: Susceptibility-Weighted Magnetic Resonance Imaging. Arch Neurol. 2009;66(9):1170.
交通事故による骨折に伴い多発する脂肪塞栓がSWIで検出された53歳男性例

Air Embolism With Pneumocephalus. Arch Neurol. 2009;66(9):1172-1173.
気管支鏡による肺出血後に気脳症を伴う多発空気塞栓を来たした68歳女性例

Repeated Embolic Stroke From an Infected Aortic Arch Graft With Transesophageal Echocardiography?Documented Mobile Vegetation. Arch Neurol. 2009;66(9):1168-1169.
経食道心エコーにより疣贅を大動脈弓グラフトに認め、反復する脳塞栓を来たした50歳男性例

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口唇ジスキネジア(広義) 治療

一般的な口唇ジスキネジアの治療は抗精神病薬を代表とした薬剤性の遅発性ジスキネジアの治療が最も知見があり、それにならう傾向にあると思われます

1. 薬剤性の場合は原因薬剤の中止や減量、他剤への変更

    原因薬剤を極力中止、減量する事が長期的に見るとジスキネジアの改善効果があるようです。ただし、精神症状 がある場合、精神科医と相談して他剤への切り替えも考慮します。定型抗精神病薬はなるべく減らしますが、一時的にジス キネジアも精神症状も悪化することがあるので説明が必要です。

2. 不随意運動に対する治療
一般的には、リボトリール、セレネース、セロクエル、アーテンなどがよく使用されると思われます。が、なかなか著効はしません

    非定型抗精神病薬:あえて加える事もありますが、セレネースよりはセロクエル(quetiapine)やclozapineの方が害が少ないようです
    GABA 作動薬:ジアゼパム(diazepam)、クロナゼパム(clonazepam)
    ドパミンを枯渇する薬剤:レセルピン、tetrabenazine(本邦未承認)など
    ドパミン作動薬:受容体を休ませるため効果があると考えられています
    アーテン(抗コリン薬):効果があることもありますが、むしろ悪化させる事もあり、注意が必要です
    ビタミンE:効果ありという報告もあります
    カルシウム拮抗薬:急性に治療が必要なジストニアなどで使用します
    ボツリヌス毒素:今のところ最も効果的です
    脳深部電気刺激術(DBS):重症で他に方法がないときには考慮する。強い効果は期待できません
    その他、エビデンスが殆どないもの
     エクセグラン、デパケン、levetiracetam
     バクロフェン
     リチウム
     ビタミンB6
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口唇ジスキネジア(広義) 診断

ジスキネジアは不随意運動によって随意運動が障害される疾患の総称で、ジストニー、振戦、舞踏病、ミオクローヌス、チックなどの複数の症状が認められます

概念
口唇(口下顎)ジスキネジアは、ここでは口・舌・顔面の不随意運動で、咀嚼様運動、口すぼめ、開口、舌の突出、舌打ち、舌捻転、口唇振戦(唇の細かな震え)、顔しかめなどの運動がみられる症状のこととします。
本疾患は加齢によって増加するので老人によくみられます。また、遅発性ジスキネジア(tardive dyskinesia)といって、抗精神病薬に寄って出現する薬剤性のものも多く見られます。
臨床的には、加齢による特発性のものと、薬剤性のものを知っていれば十分です。

口唇ジスキネジアと類縁症状の原因

    薬剤性(抗精神病薬が中心)
    特発性(加齢により増加する)
    金属(マンガン)の蓄積
    続発性
     パーキンソン病、多系統萎縮症
     Hallervourden-Spatz症候群などのNBIAtとその周辺疾患
     一次性ジストニー
     レッシュ ナイハン症候群
     ハンチントン舞踏病
     Neuro-acanthocytosis
     ニーマン ピック病C型
     GM1ガングリオシドーシス
    構造的疾患
     先天性環シルビウス症候群(Worster-Drought症候群)
     ホイップル病
     進行性顔面半側萎縮症(Parry-Romberg症候群)

Tardive dyskinesiaのVideo

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レム睡眠行動異常症 治療

クロナゼパム(リボトリール)
作用機序は十分に分かっていないのですが、効果が高く,第一選択薬として使用されています。高齢者のふらつきや睡眠時無呼吸の悪化などの副作用に注意してください

ドパミンアゴニスト
pramipexole が有効との報告がありますが、効果発言のメカニズムは不明です。保険未承認です。

メラトニン
有効性が確認されていて、海外では使用されることもありますが、日本未発売です

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レム睡眠行動異常症 診断

神経内科医にとっては、この疾患はMSAなどの神経変性疾患にともなって出現することがあったり、あるいは将来、パーキンソン病やレビー小体病などに罹患する確率が上がったりと言った面で重要です

概念
レム睡眠行動異常症(REM Sleep Behavior Disorder, RBD)は,鮮明な夢見体験とともに荒々しい異常行動を示して、その発現に一致して“筋活動低下を伴わないレム睡眠(REM sleep without atonia, RWA)”が出現する一 連の病態です。
通常レム睡眠中は骨格筋の筋緊張が低下していて、夢の内容が行動に表れることはないのですが、何らかの原因によってレム睡眠期に筋活動が十分抑制されていない場合は、手足を動かしたり、大声で寝言を叫ぶなど夢に一致した動作が生じ、時に粗暴な行動がみられるこ ともあります。

病態生理
橋の下背外側核(sublaterodorsal nucleus)がレム睡眠の“オン/オフ”スイッチ の役割を果たしていて、この部位の破壊によりレム睡眠中の骨格筋活動が上昇することが報告されました
ヒトにおいても,上記に相当する責任中枢が橋被蓋部を中心に存在し、レム睡眠中の骨格筋活 動に対して抑制をかけているものと推定されています。実際に橋被蓋部の病変において PSG 上 RWA を認めたとする報告もあるようです

診断基準(睡眠関連疾患国際分類第2版 2005)
A. REM sleep without atonia の存在:

    持続的もしくは間歇的なオトガイ筋筋活動の過度の亢進、もしくは、オトガイ筋または四肢 (上肢もしくは下肢)において過度に相動的な筋活動 (phasic EMG twitching) が出現

B. 以下の少なくとも 1 項目:

    1. 病歴上に睡眠に関連した怪我、あるいは怪我をしてもおかしくないような行動や破壊的な行動がある.
    2. 睡眠ポリグラフ中に異常なレム睡眠中の行動が記録される

C. レム睡眠関連てんかんと区別することが容易でない場合、レム睡眠中の脳波にてんかん原性異常波が認められない
D. 睡眠の問題が他の睡眠関連疾患、内科疾患、神経疾患、精神疾患、服薬や薬物使用によって説明されない

疫学
1) 基礎的要因
・特発性: 病理学的背景としてα-synucleinopathy との関連が示唆されている
・二次性: 脳梗塞や多発性硬化症の橋被蓋部病変での報告がある
2) 好発年齢および性差
・発症年齢: 50 歳以上(既報告では 52-62 歳).
・男性が 87-87.5%を占める.
3) 臨床症状

    前駆症状: 明らかな異常行動の出現に先行して,寝言や叫び声, 四肢の twitchingやjerking が観察されていることがある.
    夢内容の変化: 内容が鮮明で濃く,行動に富み,かつ暴力的になるため,患者は悪夢 を繰り返し見ていると訴える.具体的には,知らない人物や動物,虫などに追い回された り攻撃される内容が多い
    夢内容に一致した行動: 夢内容に一致して,寝言を言う,笑う,叫ぶ,罵る,身振りをする,手を伸ばす,掴む,腕を振る,殴る,蹴る,座る,ベッドから跳び出る,床を這う,走るなどの行動が出現しうる

4) 身体所見
・特発性 RBD では,特異的な理学的所見,神経学的所見はない.
・種々の神経変性疾患に合併しうるので,baseline としての詳細な神経学的診察が必要

検査
PSG 所見
筋活動低下を伴わないレム睡眠(REM sleep without atonia, RWA)の出現
レム/ノンレム睡眠のサイクルは比較的保たれている(合併疾患によっても異なる)
脳MRI
特発性 RBD では,明らかな萎縮や病変は認めない
橋被蓋部病変のほか,多系統萎縮症などの神経変性疾患を鑑別する必要あり
神経心理学的検査
認知機能低下を主症状とする神経変性疾患のスクリーニング

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脳底動脈閉塞症(BAO) update

Intravenous Thrombolysis of Basilar Artery Occlusion: Predictors of Recanalization and Outcome. Stroke. 2011;42:2175-2179.
急性脳底動脈閉塞症に対する経静脈的血栓溶解療法では、再開通の有無が予後に強く関連する

Treatment and outcomes of acute basilar artery occlusion in the Basilar Artery International Cooperation Study (BASICS): a prospective registry study. Lancet Neurol. 2009;8:724-30.
BASICS研究においても、脳底動脈閉塞症の治療において経静脈的血栓溶解療法よりも経動脈的選択的血栓溶解療法が治療効果が高いという証拠は得られなかった

Brainstem lesions in diffusion sequences of MRI can be reversible after arterial recanalization. Neurology 2009 73: 813-815.
経動脈的血栓溶解療法後に脳幹の拡散強調画像の異常信号が消失した脳底動脈閉塞症の64歳女性例

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Paraproteinemiaに伴う末梢神経障害 update

Continuous Lenalidomide Treatment for Newly Diagnosed Multiple Myeloma. N Engl J Med 2012; 366:1759-1769
新たに多発性骨髄腫と診断され移植に不適格な患者では、メルファラン+プレドニゾン(prednisone)+レナリドミドによる導入療法後にレナリドミドによる維持療法を行うレジメン(MPR-R)によって無増悪生存期間が有意に延長し65-75歳の患者ではもっとも大きな利益が認められた

Prognosis of polyneuropathy due to IgM monoclonal gammopathy: A prospective cohort study. Neurology 2010 74: 406-412.
IgMモノクローナルガンモパチーに伴う末梢神経障害では、高齢発症及び脱髄型は日常生活の障害の強さと関連し、MAG陽性は障害の低さと関連していた(risk calculator

Myeloma-associated polyneuropathy responding to lenalidomide. Neurology 2009 73: 812-813.
Lenalidomide(Revlimid;サリドマイドの誘導体)が著効したIgA型多発性骨髄腫に伴う末梢神経障害の女性例

Monoclonal gammopathy and neuropathy. Curr Opin Neurol. 2007;20:536-41.
Paraproteinemiaに伴う末梢神経障害の総説

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アトピー性脊髄炎 update

Neural damage associated with atopic diathesis: A nationwide survey in Japan. Neurology 2009 73: 790-797.
アトピーに関連した脊髄炎と末梢神経炎には疫学に差はあるものの、アトピー性脊髄炎の25.7%は末梢神経障害がされ、アトピー関連末梢神経炎の18.8%は中枢神経病変が検出されるなど末梢、中枢神経双方とも障害されうる

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