Archive for 12月, 2009

可逆性白質脳症 (PRES) 治療

12月 26th 2009

1. 誘因因子の解除
高血圧、原因薬剤、てんかん発作の治療、膠原病の治療など。特に高血圧は、持続静注で比較的早期にコントロールしたほうが良いと思います。以下のものが原因として有名です

    原因
    高度の高血圧症
    腎障害
    子癇
    肝不全,肝移植
    薬剤:シクロスポリン、タクロリムス、シスプラチン、メソトレキセート、シタラビン髄注
    膠原病・自己免疫疾患:SLE、TTP、MPN 、ウェジナー肉芽腫症
    血液系悪性腫瘍
    内分泌・代謝疾患:褐色細胞腫、高カルシウム血症
    頭部外傷

2. 脳血管攣縮を伴う場合
Ca拮抗薬

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可逆性白質脳症 (PRES) 診断

12月 26th 2009

概念
PRES(posterior reversible encephalopathy syndrome)は、その名の通り主に後頭葉白質に可逆性の病変を来す疾患です。もともとは、1996 年にHincheyが、高血圧性脳症や産褥子癇、免疫抑制剤の使用を背景として、可逆性で特徴的な臨床症候と画像所見を呈した15 症例をもとに提唱した疾患概念です。
その後、血液関連疾患や一部の膠原病をはじめ、様々な 背景因子がPRESの原因として報告されています。

病態
背景因子をもとに血管内皮細胞の障害,血液脳関門の破綻がおこり,血 圧上昇が加わることによって血管原性浮腫が生じてPRESの像を呈する。という説が有力のようです。
一方で、一部の症例で経過中に可逆性の脳血管攣縮をみとめたとの報告もあって、脳血管攣縮による細胞障害性の浮腫が血管内皮や血液脳関門の破綻を助長させる機序も推測されています。
なぜ,posteriorなのか?ということに関しての明確な答えはありません。直接の証拠はないものの、椎骨脳底動脈系では内頚動脈系に比べて脳循環の自動調節能に重要な交感神経系の支配が乏しいため、脳循環自動調節能の破綻により生じる血管原性浮腫が生じる場合には椎骨脳底動脈系が好発部位となると説明していますが、、、

原因

    高度の高血圧症
    腎障害
    子癇
    肝不全,肝移植
    薬剤:シクロスポリン、タクロリムス、シスプラチン、メソトレキセート、シタラビン髄注
    膠原病・自己免疫疾患:SLE、TTP、MPN 、ウェジナー肉芽腫症
    血液系悪性腫瘍
    内分泌・代謝疾患:褐色細胞腫、高カルシウム血症
    頭部外傷

鑑別診断

    静脈洞血栓症
    脳梗塞
    可逆性脳血管連縮 (RCVS) の合併

PRESの脳MRI
pres
発症時脳MRI:左からFLAIR、DWI、ADC画像
FLAIR:両側後頭葉白質、左半球優位に高信号を認める
DWI:白質病変はDWIの高信号は目立たない、今回の場合、皮質はやや高信号を呈している
ADC:白質病変はADCの上昇を認める。今回の場合、皮質はややADCは低下している
pres post
降圧5日後の脳MRI:左からFLAIR、DWI、ADC画像
FLAIR画像では白質高信号病変の改善を認め、DWIではほぼ異常を検出できない

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HIT 治療

12月 24th 2009

参考サイト
日本血栓止血学会

上記のサイトのPDFファイルが非常に参考になります。日本では、HIT治療薬はアルガトロバンのみになります
1.ヘパリン中止
2.アルガトロバンへ変更
その他

    3. HIT診断時にワルファリンを投与されている患者では、ビタミンK剤にてリバースを行なう
    4. HITが強く疑われる患者に対して、血栓症の合併の有無に関わらず、低分子ヘパリンも投与しない
    5. 臨床的に強く疑ったもしくは確定診断されたHIT患者に対してアクティブな出血がある場合を除いて、予防的な血小板輸注を行なわない

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自己免疫性髄膜炎/硬膜炎 update

12月 16th 2009

Idiopathic eosinophilic meningoencephalomyelitis following Well syndrome. Neurology 2009 73: 2037-2039.
好酸球性蜂窩織炎(eosinophilic cellulitis〔Wells症候群〕)発症9ヶ月後に、好酸球性髄膜炎を発症した55歳女性例

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血球貪食症候群 診断

12月 10th 2009

概念
血球貪食症候群 Hemophagocytic syndrome (HPS)は、サイトカインの異常によってT細胞やマクロファージが活性化され、網内系における血球貪食が惹起される症候群で、原因により以下のように分類されています
 1. 一次性血球貪食症候群: まれな常染色体劣性遺伝病らしい
 2. 二次性血球貪食症候群

    腫瘍関連血球貪食症候群
    感染関連血球貪食症候群 (ウィルス、細菌感染など)
    自己免疫関連血球貪食症候群
    薬剤関連血球貪食症候群
    その他の二次性血球貪食症候群

症状と検査所見
主な臨床症状と検査所見は以下の通りです
臨床症状

    発熱 最高体温が38.5°C以上の発熱が7日以上続く。
    肝脾腫 成人のHPSより小児のHPSで顕著。
    リンパ節腫大 見られないこともある。
    皮疹:成人のHPSより小児のHPSで顕著。
    中枢神経症状: 意識障害、痙攣などの中枢神経症状。成人のHPS より小児のHPSで顕著。
    その他: 黄疸、capillary leak syndrome

検査所見

    血球の減少 末梢血液における二系統血球減少または汎血球減少。
    血球貪食細胞の増加 骨髄、リンパ節、肝臓、脾臓、脳脊髄液において血球貪食細胞が一定の程度以上に増加。
    凝固障害、低フィブリノーゲン血症、DIC。
    高フェリチン血症: A-A-HPSではさほど顕著ではない。
    高LDH血症
    肝機能障害
    血中の脂質レベルの異常: 高トリグリセリド血症 (成人のHPSより小児のHPSで顕著)、低コレステロール血症。
    腎機能障害 血液または尿におけるβ2-ミクログロブリンの上昇。
    尿中のネオプテリンの上昇
    NK細胞活性低下
    高サイトカイン血症 IFN-γ、sIL-2R、TNF、IL-1、IL-6、M-CSFなどの上昇。

鑑別診断

    伝染性単核球症
    組織球性壊死性リンパ節炎
    再生不良性貧血
    骨髄異形成症候群 (MDS)
    白血球または血 小板減少をきたす病気
    系統的に組織球のびまん性増殖をきたす細網症 など



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蘇生後脳症(低酸素脳症) 診断

12月 9th 2009

病態
循環不全または呼吸不全などによって、十分な酸素供給ができなくなり、脳に障害をきたした病態です。
低酸素脳症にはには、組織への血流量の低下(虚血)と、血液の酸素運搬能の低下(低酸素血症)の2つの病態が混在していることが多いので、低酸素性虚血性脳症(hypoxic-ischemic encephalopathy)とも呼ばれています。
心停止により脳への酸素供給が途絶えると、意識は数秒以内に消失して、3‐5分以上の心停止では、仮に自己心拍が再開しても脳障害(蘇生後脳症)を生じます。


原因

    心筋梗塞
    心停止
    各種ショック
    窒息

Lance-Adams症候群
脳虚血後の吾睡状態から回復した症例で、意図的動作などをおこなう際に、ミオクローヌス(intention or action myoclonus) を呈する症候群で、1963年にLanceとAdamsにより初めて報告された病態です

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高容量ステロイド療法 update

12月 8th 2009

A short-term randomized MRI study of high-dose oral vs intravenous methylprednisolone in MS. Neurology 2009 73: 1842-1848.
多発性硬化症の造影病変に対して、経口のプレドニン大量投与は同量のプレドニンの静注投与と比較して病変減少効果に関して非劣性はなかった(効果は同等であった)

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脳原発悪性リンパ腫 治療

12月 5th 2009

標準的治療法は、MTX大量静注療法です

PCNSLリンパ腫に対する治療

    MTX大量静注療法
    Ara-C大量静注療法
    CHOP療法:効いたように見えてもすぐ再発するため、MTXを超える治療効果は得られません
    放射線療法:MTXの前にはあまりやらない方が良いです

対症療法

    リンデロン:mass effectに対して
    シャント:水頭症に対して
    グリセオール:脳浮腫に対して
    抗痙攣薬

MTX抵抗性PCNSLに対して

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インターフェロンβ 産褥期

12月 5th 2009

多発性硬化症と妊娠、IFN-β(ベタフェロン®、アボネックス®)についての外部リンク>こちら
基本的に、妊娠中、あるいは妊娠の可能性のあるときにはベタフェロンを中止します
しかし、以下の事実が知られています

妊娠の多発性硬化症に及ぼす影響

    妊娠中は、多発性硬化症の再発率は低下します
    出産後3ヶ月間は、多発性硬化症の再発率が最も高くなります

以上を踏まえ、多発性硬化症の場合は出産後3ヶ月間は疾患活動性が高くなることから、初乳がすんでからできるだけ早期にベタフェロン療法を再開させます
しかし、
母乳栄養は多発性硬化症の再発率を下げるという論文もあります

本人と相談し、母乳を続けるか、ベタフェロンの早期再開かを選びましょう

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脊髄動静脈瘻(奇形) 治療

12月 5th 2009

最終的な目標は、血管内治療あるいは外科手術によりシャントを消失させることです。また、AVFではfeederだけでなく、drainage veinも閉塞(静脈側で遮断)しない限りは再発(duplicated dural AVF)がよくおこります。
とにかく脳外科コンサルテーションですが、、、

    血管内治療(塞栓術)
    外科的治療(シャント離断術)

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