Teaching NeuroImages: Neurocutaneous melanosis. Neurology 2010 74: e82.
脳脊髄MRIで特異な所見が検出された神経皮膚黒色症の4歳男児例
Clinical Reasoning: A 48-year-old woman with generalized weakness. Neurology 2010 74: e76-e80.
全身の日内変動を伴う筋力低下と自律神経症状を認め運動後のCMAP上昇を認めるものの、Ach受容体抗体陽性、VGCC抗体陰性であった48歳女性例
細菌性動脈瘤について
レンサ球菌やブドウ球菌による感染性心内膜炎でよく見られます
真菌性は脳底部の動脈に動脈瘤を作ることが多いようです
急性期に脳出血やSAHによるmass effectが強く、血腫除去が必要な場合や、抗生剤を長期間投与しても動脈瘤の縮小、消失が見られない場合は手術が必要になります
概念
自己免疫的機序による下垂体の非特異的炎症です
- 前葉の炎症はlymphocytic adenohypophysitis
後葉から下垂体柄の炎症はlymphocytic infundibuloneurohypophysitis
と呼ばれます。
妊娠分娩を契機とし前葉機能不全を起こす前者がまず確立されて、尿崩症と関連した後葉の炎症が後に報告されました。
最近では、HLA-A24やIgG4との関連も報告されているようです
鑑別診断
- lymphocytic adenohypophysitis:下垂体腺腫、下垂体過形成
lymphocytic infundibuloneurohypophysitis:胚芽腫、頭蓋咽頭腫、ヒスチオサイト−シス、結核、サルコイドーシス

上段:治療前 Gd造影T1強調画像(造影される下垂体柄の腫大を認めます)
下段:治療後 Gd造影T1強調画像

左:Gd造影T1強調画像、右:T2強調画像
下垂体柄の造影増強効果は目立ちます。一方で、希に脳幹や基底核など大脳実質領域に炎症が及ぶこともあります
歴史
1967年にChouが、慢性筋炎患者の筋の核内にmyxovirus様のフィラメント様封入体をみる疾患を報告した後に、1971年にYunisとSamahaが慢性の筋炎像に類似し病理的に細胞質内のrimmed vacuole(縁取り空胞)と細胞質内および核内のフィラメント様封入体をみる疾患をinclusion body myositis (IBM)と名付けました
疫学
成人の炎症性筋疾患の中でIBMの占める割合に関しては16-30%と言われてもいて、 高年期にみられる筋力低下の原因として常に念頭に置く必要がありますが、個人的にはそれほど頻度の高い疾患ではないと思います。
男性に多く、50% 以上の症例が50 歳以降に発症ますが、どの年齢からの発症もありえます。
大部分のケースは家族歴をもちません
症状
- ステロイド治療抵抗性の緩徐進行性の全身あるいは四肢の筋力低下です
遠位筋、近位筋どちらの筋が優位の場合もあります
大部分は左右対称性ですが、非対称性のこともあります
一般に手首や手指の屈曲が障害されて、前腕掌側の萎縮は特徴的です
大腿四頭筋も障害されやすい筋の一つです
呼吸筋の障害は希です
約1/3の症例に嚥下障害がみられます
検査
- 血液検査:自己免疫性疾患の合併の有無、CK上昇
針筋電図:時に神経原性の変化が目立つこともあります
筋MRI:前腕深部屈筋群の強い障害や,大腿四頭筋の中で大腿直筋のみが選択的に障害されない所見が見られることがあり,特徴的とされています.
筋生検:rimmed vacuoleが2-70%の筋繊維に陽性+筋内鞘の炎症細胞浸潤。炎症細胞はCD8陽性T細胞とマクロファージが主体です

上段:T1強調画像、中段:T2強調画像、下段:STIR画像
大腿四頭筋にT2高信号病変を認め、同部位はSTIRでも高信号ですので、脂肪変性と言うよりは浮腫あるいは炎症を反映した変化と考えられます
病理
筋の大小不同が見られますが、group atrophyはありません。炎症細胞は軽度見られています。左のH&E染色でもvacuoleが1ヶ所で見られますが、右のGomoriトリクローム染色の方がはっきりと描出されます
概念
常染色体劣性遺伝。細胞のライソゾーム内のグリコーゲン分解酵素である酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の欠損または活性低下によりライソゾーム内にグリコーゲンが過剰に蓄積する疾患です。
大量のエネルギーを必要とする筋肉の細胞ではグリコーゲンも多く、特に障害が生じやすく、四肢の筋力低下、心筋傷害が出現します
病型
- 乳児型
小児型
成人型
検査
確定診断は、GAA活性測定にて行います。以下の施設で、検査キットによる酵素活性測定及び遺伝子解析が可能です
- 東京慈恵会医科大学DNA医学研究所遺伝子治療研究部小児科講座
国立成育医療研究センター臨床検査部
Rituximab versus cyclophosphamide for ANCA-associated vasculitis. N Engl J Med. 2010 15;363:221-32.
抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性のウェゲナー肉芽腫症または顕微鏡的多発血管炎患者に対し、リツキシマブとシクロホスファミドの治療効果を比較したところ、6カ月後のプレドニゾロン非併用寛解率はリツキシマブ群64%、シクロホスファミド群53%で同等であり、再発疾患ではリツキシマブの優越性が示唆された
Rituximab versus Cyclophosphamide in ANCA-Associated Renal Vasculitis. NEJM 2010;363:211-220
ANCA関連腎血管炎の治療法として、リツキシマブに標準的なシクロホスファミド静注に対する優位性は認められず、寛解維持率は両群ともに高くリツキシマブは早期の重度有害事象の減少にも関連しなかった
3-Hydroxy-3-methylglutaryl?Coenzyme A Reductase Inhibitors in the Treatment of Central Nervous System Diseases. Arch Neurol. 2010;67(9):1062-1067.
中枢神経疾患に対するスタチンの効果に関する総説
Spinal cord stimulation failed to relieve akinesia or restore locomotion in Parkinson disease. Neurology 2010 74: 1325-1327.
脊髄硬膜高頻度電気刺激療法はパーキンソン病の無動などの運動症状を改善させなかった


